IPv4におけるソース・ルーティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/01 05:00 UTC 版)
「ソース・ルーティング」の記事における「IPv4におけるソース・ルーティング」の解説
IP通信における中継地点とは、通信経路上の中継ルータを意味する。IPv4では、中継ルータを全て指定する「ストリクト・ソース・ルーティング(英:Strict=厳密な)」(SSRRと略される)と、必須となる中継ルータをいくつか指定して指定ルータ間の経路は各ルータに任せる「ルーズ・ソース・ルーティング(英:Loose=粗い)」(LSRRと略される)との、2種類のソース・ルーティングが設けられている。 IPヘッダ上にはオプション「SSRR」「LSRR」が設けられており、これを指定しつつ、中継ルータのIPアドレス(最大9件)を指定することで、ソース・ルーティングを実現することができる。「SSRR」や「LSRR」が指定されていない場合、中継ルータは送信先アドレスをルータ自身が持つ経路情報に突き合わせることで次の中継ルータを決定する。「SSRR」や「LSRR」が指定されている場合、中継ルータはルータ自身が持つ経路情報を使用せず、パケット中に示された中継ルータを次の中継ルータとして使用する(但し「LSRR」であれば、次の中継ルータ決定後、その中継ルータへのパケット配信を行う際には、ルータが持つ経路情報を使用することになる)。 セキュリティ上の観点から、インターネットではLSRR付のパケットはブロックされるように設定されることが多い。というのも、IPスプーフィングの可能性を高める要素となるためである。 例えば、Yamahaルータでは、“「source-routeオプション付きIPパケット」をフィルタリングする”機能(コマンド)が実装されており、慣習的に設定されることが多い(設定例にも入っている)。
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