IC 2163とは? わかりやすく解説

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NGC 2207とIC 2163

(IC 2163 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/28 00:53 UTC 版)

NGC 2207(上の数値)
IC 2163(下の数値)
ハッブル宇宙望遠鏡によるNGC 2207(左[1])とIC 2163(右[1])の画像
Credit: HST/NASA/ESA
星座 おおいぬ座
見かけの等級 (mv) 11.3[2]
11.6[3]
視直径 4.3' × 2.8'[2]
3.0' × 1.2'[3]
分類 SAB(rs)bc pec[2]
SB(rs)c pec[3]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  06h 16m 22.030s[2]
 06h 16m 27.980s[3]
赤緯 (Dec, δ) −21° 22′ 21.60″[2]
−21° 22′ 33.10″[3]
赤方偏移 0.009143[2]
0.009223[3]
視線速度 (Rv) 2741 ± 15 km/s[2]
2765 ± 20 km/s[3]
距離 1億2200万光年(37.5 Mpc)
1億2300万光年(37.9 Mpc)[注釈 1]
他のカタログでの名称
UGCA 124, PGC 18749[2]
UGCA 125, PGC 18751[3]
■Template (■ノート ■解説) ■Project

NGC 2207とIC 2163 (NGC 2207 and IC 2163) は、2つの渦巻銀河からなる相互作用銀河である。おおいぬ座の方角に地球から約1億2000万光年離れた位置にある。どちらの銀河も1835年にジョン・ハーシェルによって発見された。これまで、NGC 2207で5つの超新星(SN 1975A、SN 1999ec、SN 2003H、SN 2013ai、AT 2019eez)、IC 2163で1つの超新星(SN 2018lab)、両銀河の外縁部で1つの超新星(SN 2010jp)が発見されている。NGC 2207は、IC 2163の潮汐作用による分裂の渦中にある。

1999年11月、ハッブル宇宙望遠鏡がこれらの銀河を観測した。

2006年4月、スピッツァー宇宙望遠鏡がこれらの銀河を観測した(以下の写真)。

スピッツァー宇宙望遠鏡によるNGC 2207とIC 2163の赤外線画像。Credit: NASA/JPL
ヨーロッパ南天天文台によるNGC 2207とIC 2163の画像

相互作用により、IC 2163では目玉構造や長く伸びた潮汐尾が形成された。目玉の外側の領域(まぶたに相当)ではガスが内側へ向かって高速で流入していることが、アルマ望遠鏡による観測で明らかになった[4]。また、相互作用の影響はNGC 2207にも及び、銀河円盤の歪みや活発な星形成領域、潮汐尾が形成された。両銀河では集中的な星形成が起こっており、星形成率は概ね 24 M☉ yr-1 と推定される[5]。

両銀河は過去に、互いの端をかすめるように接近・衝突したと考えられている。シミュレーションの結果から、両銀河が最も接近した時期は約2億4,000万年前と推定される[5]。現在は互いに遠ざかりつつあるものの、既に重力的に束縛された状態にあるため、将来的に再び接近するとみられる。

合体銀河

NGC 2207は、IC 2163との衝突・合体の渦中にある。しかし、触角銀河やマウス銀河とは異なり、両銀河はまだ分離した状態で観測される。これは衝突・合体の初期段階にあるためであり、今後は本格的な衝突を経て、恐らくマウス銀河に似た形態になると考えられている。さらに約10億年以内には両銀河は完全に合体し、1つの楕円銀河になると考えられている。

関連項目

脚注

注釈

  1. ↑ ハッブル=ルメートルの法則より視線速度÷ハッブル定数で計算。但し、ハッブル定数H0=73.0[km/(Mpc・s)]。

出典

  1. 1 2 “じーっと見つめる目のような相互作用銀河 ハロウィンにあわせNASAやESAが紹介”. sorae. 2024年11月4日閲覧.
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 “NASA/IPAC Extragalactic Database”. Results for NGC 2207. 2019年9月14日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 6 7 8 “NASA/IPAC Extragalactic Database”. Results for IC 2163. 2019年9月14日閲覧。
  4. ↑ “星とガスの波が作りだす銀河の目玉模様”. アルマ望遠鏡 (2016年11月7日). 2026年7月27日閲覧。
  5. 1 2 Poitras, Camille et al. (February 2026). “Integral field spectroscopy and numerical simulations of the NGC 2207 / IC 2163 system”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 546 (2): 1-29. arXiv:2601.03421. Bibcode:2026MNRAS.546ag030P. doi:10.1093/mnras/stag030.

外部リンク


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