Grin、Coroner リリースと解散 (1993年 - 1996年)
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1993年、バンドは5thアルバムGrin をリリース。前作でも、シーケンサーのように正確なリズムやSEなどによってインダストリアル・メタル的なニュアンスを多分に感じさせていたが、このアルバムではさらにそうした要素が拡大。スローでグルーヴィな楽曲を中心に、サンプリングやSEを多用し、パターンの反復や曲の長尺化など、プログレッシブでアヴァンギャルドなその音楽性をさらに推し進めた、これまでの集大成的な作品となった。マーキー・エデルマンによれば、こうしたサウンドの変化は、数々のライブを経る中で、どういうプレイが自分たちにとって楽しいのかということを次々に発見したことや、ライブの中でより聴衆との相互作用を生み出したいと考えた結果生まれてきたものだったという。 こうした大きな変化を受けて、これをバンドの最高傑作とする評価と、受け入れられないとする評価と、このアルバムは賛否両論を呼ぶこととなった。不幸なことに所属レーベルであるNoiseがCoronerへの関心を失ったことで、バンドは十分なサポートやマネージメントを受けられない状況となり、バンドはこのアルバムのリリース直後から、解散することを考えていたという。 アルバムリリース後、バンドはGrin Tour としてヨーロッパを回った。翌1994年もフランスやスイスでライブを行い、1995年の末、これまでにリリースされた楽曲から選曲された曲に未発表曲を加えたベスト・アルバム、Coroner をリリースした。収録された新曲は、Grin の楽曲をさらに実験的に進化させたものとなった。その後、このアルバムはレーベルとのレコーディング契約を履行するためにリリースされたもので、バンドがこの年の初頭にすでに解散していたことが発表された。 1996年、バンドはヨーロッパ数箇所を回るフェアウェル・ツアーを行うことを発表。このツアーの会場限定で、未発表曲や1995年9月23日のチューリッヒでのライブを収録したカセットテープ、The Unknown Unreleased Tracks 1985-95 が販売された。 解散後、トミー・ヴェッターリはKreatorに加入し、Outcast、Endoramaの2枚のアルバムに参加。また1994年にはKrokusやMekong Deltaなどで知られるドラマーのピーター・ハース(Peter Haas)とともにClockworkを結成しており、1995年にNight Of The Vinyl Dead RecordsからEP、Clockwork をリリースした。 また2005年からはスイスのNew Sound Studioでプロデューサーおよびエンジニアを務めている。マーキー・エデルマンはトム・G・ウォリアーのApollyon Sunに参加。また2005年にはテクノ・プロジェクトKnallkidsとしてEP、Baked Boy Scouts をリリースした。ロン・ブローダーは音楽業界から離れたと伝えられた。
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