GDI プリンター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/15 16:25 UTC 版)
「Graphics Device Interface」の記事における「GDI プリンター」の解説
GDI プリンター(Winmodem のように Winprinters としても知られている)、特に GDI レーザープリンターは本来プリンターが行う処理の一部をホストコンピュータ (PC) 側で代行する。ホストコンピュータでビットマップイメージを描写し、プリンターにビットマップを転送する。この方式には以下の2つの利点がある。 描画処理用 CPU と RAM をプリンターに搭載する費用を節約できる。 受け取ったイメージを印刷することに特化することで性能の最適化ができる。 また、以下の点で不利である。 ホストコンピュータの負荷が高くなる。最近のPCでは問題ないが、古いPCで複雑なドキュメントを印刷する場合は非常に遅くなる場合がある。 GDI プリンターは通常、プリンターのファームウェアに標準的な印刷機能のエミュレーションを含まない(またはそれを処理できる能力を持たない)。ハイエンドの PCL プリンターや PostScriptプリンターでは、ソフトウェアの互換性やドライバのバグなどの問題があった場合にドライバを更新して対応できるが、GDI プリンターでは対応策がない場合がある。 GDIプリンターは一般的に Windows に限り動作する。例外はあるが、他の OS では原則的に GDI プリンターを使用できない。 最新のインクジェットプリンターの機種は GDI ベース(レーザプリンターでは費用が主要因であるのに対し、ここでは主に性能の理由)であるが、より柔軟な傾向がある。多くが Mac に対応し、Linux コミュニティでは Linux 版ドライバの対応をかなり改善した。一部(特にセイコーエプソン)ではより伝統的なエミュレーションを予備として提供することが多い。 一般的には安価なレーザプリンターは GDI デバイスであるが、多くのメーカーでは PCL や PostScript あるいはその両方の機能を持つモデルも製造している。GDI のみに対応するプリンターはどのメーカーにおいても最も安価なモデルとして位置づけられる。
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