DEWのメリット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 01:30 UTC 版)
「指向性エネルギー兵器」の記事における「DEWのメリット」の解説
実弾兵装と比べた、DEWの主要な利点を以下に列挙する。 レーザー光やマイクロ波は、そのエネルギーが光速で伝播する。このため、地球上での使用であれば目標まで発射とほぼ同時に到達する。したがって、遠距離射撃の移動目標を狙う際も、移動量を補正する必要が無い。また、被攻撃側が発射されたレーザーを回避する時間も無い。これらの特性は目標物が、弾道ミサイル、ロケット弾、各種砲弾のように小さく高速で移動する場合、特に有効である。 砲弾の場合、風・重力・空気抵抗等の影響を受けるため、考慮すべきパラメータが多くなる。一方、レーザー光の場合、大気による屈折以外の影響をほとんど受けないため、パラメータが少なくて済む(重力による影響は、地球上では無いに等しい)。 レーザー光は位相のそろった光なので、干渉性が極めて高く、焦点を小さな一点に集中させることができる。また焦点距離を広い範囲に短時間で変更することができる。 十分なエネルギー源が確保されているならば、弾切れが無い。発振のエネルギー源として電力を使用するタイプのものは、十分な電力が供給され続けるならば、基本的に無制限の射撃回数を備えることができる。ただし、故障等のリスクはある。 光はエネルギーに対する運動量の比率が極めて小さい(正確には 1 / c {\displaystyle 1/c} )ことにより、レーザーの生じる反動は無視できる程度のものである。 レーザー兵器の運用可能距離は、非常に広範囲に設定できる。
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