C事件発覚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 03:12 UTC 版)
「広島タクシー運転手連続殺人事件」の記事における「C事件発覚」の解説
その後、被疑者Hは捜査本部の取り調べに対し「1996年8月中旬の夜、仕事中に広島市中区流川の路上で被害者Dとは別の女性をタクシーに乗せた。その後、約30 km離れた山県郡加計町(現:安芸太田町)加計までその女性を連れて行き、首を絞めて殺害し山中に遺体を遺棄した」と自供したため、1996年10月1日に捜査本部が加計町加計の山中にて滝山川(太田川支流)法面を捜索したところ白骨死体(死後・推定3週間 - 半年)が発見された。 Hは動機などについて以下のように自供し「被害者女性とは2,3年前から面識があった」とも供述したが、「女性の住所・氏名は知らない」とも供述したため、捜査本部は「Hは『広島市繁華街で顔見知りの女性をタクシーに乗せて人気のない郊外で首を絞める』という手口で2人を殺害した」との見方を強めた。 「被害者女性は生前、九州訛りがあった。女性を街で見かけて顔を知っていた」 「被害者女性とは金銭トラブルがあり、金を取ろうとして殺害した」 またHは自分に不利な供述にも拘らず「もう1人殺して捨てています。ご案内します」と現場の地図を丁寧に描いたほか、被害者の似顔絵作成も自ら手伝っていた。捜査本部はその供述を基に作成した女性の似顔絵や着衣などを公開し、行方不明者名簿などから遺体の身元特定を進め、1996年10月3日に遺体の身元を(女性Cと)ほぼ特定した。そして裏付け捜査に加え、Hに被害者Cの顔写真を見せて「間違いない」との供述を得たため、翌4日には遺体の身元を女性Cと断定・発表した。しかしCと同居していた男性による「Cは9月上旬からいなくなっていた」という証言が被疑者Hの「8月中旬ごろに殺害した」という供述と矛盾したため、捜査本部はさらに被害者Cの足取り・殺害時期・動機などを追及した。またその後の捜索でCが持っていたとみられるバッグなどが加計町内で発見されたが、財布・現金は入っていなかった。 捜査本部は被疑者Hが被害者Dへの殺人・死体遺棄容疑で起訴されてから改めてCへの殺人・死体遺棄容疑で再逮捕する方針を決め、10月15日に再逮捕した。
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