Balsamea節
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 15:06 UTC 版)
フラセリーモミAbies fraseri 和名は英名Fraser firの直訳。英名・種小名ともにスコットランドの植物学者John Fraser(1750-1811)に因む。アメリカ東部のアパラチア山脈南東部に局所的に分布。。樹高15m程度の小型種。死後も針葉が枝から離れにくいために伐採してから使うタイプのクリスマスツリーに最高だという。ヨーロッパから侵入したアブラムシの一種(Adelges piceae)の攻撃に弱く大量枯死が問題化している。 バルサムモミ Abies balsamea カナダ南東部とアメリカの五大湖周辺の広い範囲に分布。樹高は20m程度のことが多い小型種。樹脂はカナダバルサムの原料として有名。 ミヤマバルサムAbies lasiocarpa 北米大陸北西部、ロッキー山脈北部やカスケード山脈の広い範囲に分布する。英名はsubalpine fir(亜高山帯のモミ)やRocky Mountain fir(ロッキー山脈のモミ)。 シベリアモミAbies sibirica トドマツ Abies sachalinensis 北海道・樺太・千島に分布。樹高30m、直径1mに達する中型種。日本産モミ属として経済的に最も重要な種であり、北海道で広く栽培される。アイヌ語ではトドロップやフプと呼ばれ、トドロップがトドマツの由来になったと言われる。フプの方も道内の地名として残る。球果は黒色で長さ5-8cm。種鱗から苞鱗がはみ出して見える量が北方産と南方で異なり、亜種・変種として認めることが多い。種小名sachalinensisは「サハリン(樺太)の」の意味。 チョウセンシラベAbies koreana 朝鮮半島南部の標高1000-2000m程度の山岳地帯に分布。樹高は20mに満たないことが多い小型種。種小名koreanaは「高麗の」の意味。 Abies nephrolepis 中国東北部から朝鮮半島にかけて分布。中国名は臭冷杉、 シラビソ Abies veitchii 漢字では白檜曽などと表記される。山形県以南の東日本の山岳地帯と紀伊半島、四国に分布。四国のものは葉の太さや球果の大きさが異なり変種として扱うことがある。
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