Aシリーズエンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 05:05 UTC 版)
「ミニ (BMC)」の記事における「Aシリーズエンジン」の解説
ミニマムカー開発を命じた際、ロード会長は「どんなエンジンを使っても良い、ただし既存のラインナップにある中から」という開発条件を提示した。これに従うと、開発陣の選択肢は当時のBMCが生産していたエンジンで唯一の小排気量クラス用エンジンだった850 cc 級のAシリーズエンジン(英語版)直列4気筒エンジン以外にあり得なかった。 AシリーズエンジンはBMC成立直前の1951年、オースチン大衆車向けに著名なエンジン技術者ハリー・ウェスレイクが設計した堅実な水冷エンジンで、オースチンとナッフィールドの合併でBMCが成立した後には、やはりウェスレイクの手でシリンダーヘッド回りを設計された1,500 cc 級・Bシリーズエンジンと共に、BMCの標準エンジンに制定された。3ベアリング・ターンフロー型OHVという何の変哲もない設計であるが、BMCのエンジンでも開発年次が新しく、生産性と実用エンジンとしての資質を兼ね備えていた事もあり、1950年代後期には小型スポーツカーからライトバンに至るまで広く用いられていた。 イシゴニスは当初エンジンのカットによる2気筒化なども検討したが、結局はAシリーズをどうにか流用し、ボディと駆動系のコンパクト化によって経済車に求められる性能を得る判断を下した。 以後、Aシリーズエンジンはミニと切っても切れない関係となり、このエンジンを搭載した他のモデルが生産終了した後も、2000年にミニが生産終了するまで半世紀にわたって生産されることになった。
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