Aの祖父宅への放火未遂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 14:16 UTC 版)
「正寿ちゃん誘拐殺人事件」の記事における「Aの祖父宅への放火未遂」の解説
8月28日以降、Kは金のある質屋の子供を誘拐しようと恵比寿付近で、子供がいそうな質屋を物色し、同日夕方に男児A(本事件の被害者)の父親が経営する質屋「甲」を見つけた。この質屋「甲」(渋谷区恵比寿一丁目)には長男A(当時6歳/渋谷区立広尾小学校1年生)のほか、長女B(4歳)・次男C(2歳)の子供3人がおり、Aの父親である店主Xの父親Y(Aの父方の祖父)も近くで別の質屋「乙」を経営していた。また、その1日か2日後には別の質屋「丙」(渋谷区恵比寿南一丁目)にも子供がいることを把握したが、徘徊し続けるうちに見つけた立派な家(=Aの祖父Yが経営する「乙」)を見つけたため、「誘拐ではなく、放火でもして家屋の一部を焼き、相手の畏怖に乗じてさらに脅迫して金品を得よう」と考えた。 そこで放火の方法として、ガソリンをポリエチレン袋に入れて投げ入れ、着火する方法を思いつき、8月30日にはポリ袋とガソリン4 Lを相次いで購入。同日夜には野宿した「恵比寿東公園」(恵比寿一丁目2番/以下「東公園」)の便所内で、ガソリンをポリ袋2つに分け入れ、31日5時過ぎごろにそれらの袋とマッチを持って「丙」へ向かい、放火の機会を窺った。しかし、向かい側の家の人に見られた感じがしたため、「丙」ではなく「乙」へ放火することを決め、同日6時ごろ、ガソリン入りのポリ袋2包を「乙」敷地内に投げ入れ、袋内のガソリンを母屋南側壁面に密接していた竹垣近くに飛び散らせた。そして点火した包装紙様の紙を投げ入れ、ガソリンに引火させたが、家屋には引火せず、竹垣の結び紐を焦がしたのみで自然鎮火した。そのため、「この計画も失敗した」と思い、同店から金を脅し取ることは断念した。
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