3リンク式サスペンション
リンク式リジッドアクスルサスペンションのもっともシンプルな構造で、3本のリンクを用いてアクスルの位置決めを行う方式をいう。リンクは前後方向のロワリンク2本と横方向規制のラテラルロッド1本。あるいは左右リーフスプリングとトルク吸収ロッド1本などの形式である。軽自動車のリヤサスペンションに多く用いられている。
3リンク式サスペンション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 07:38 UTC 版)
「リンク式サスペンション」の記事における「3リンク式サスペンション」の解説
車軸の前後方向の位置決を行う主リンクをトレーリングアーム(トレーリングリンク)またはラジアスロッドと呼び、平面視で車台中心線に平行に、左右に一本ずつ置かれる。 これだけでは横方向(車台の左右方向)の力に対し、車軸の位置を保持できないため「3本目のリンク」(ラテラルロッド、パナールロッド等と呼ばれることもある)を横方向、つまり、平面視では車軸と平行で、車台中心線と直角に配置し、横からの力を車台に伝え、車軸を支える方式である。 ラテラルロッドは、その支点を中心として振り子運動をするため、車軸(車台)の上下動の際に、車軸の横動によりタイヤが地面を横方向に「こする」力が発生する。この現象は、その名のとおり「対地スカッフィング」と呼ばれ、安定性や乗り心地が悪化する原因となる。ラテラルロッドが短い場合は、上下動に対する角度変化が大きくなり、車軸の変位(移動距離)も大きくなるため、それを軽減するため、ラテラルロッドはできるだけ長くされ、乗員や貨物の荷重のかかった、実際の使用状況で水平に近くなるように設計される。 このスカッフィングの発生を嫌い、横方向の変位のない、ワッツリンク(英語版)や、左右対称となるA形(ハの字形)・V形(逆ハの字形)のロッド(アーム)を位置決めに用いる車種もある。 スズキではアイソレーテッド・トレーリング・リンク式コイルスプリング(通称I.T.L.)と称しているものも概要は同じだが、アクスルとトレーリングアームの結合が通常の1点から上下2点になっている。
※この「3リンク式サスペンション」の解説は、「リンク式サスペンション」の解説の一部です。
「3リンク式サスペンション」を含む「リンク式サスペンション」の記事については、「リンク式サスペンション」の概要を参照ください。
- 3リンク式サスペンションのページへのリンク