21世紀における平和共存
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/17 16:56 UTC 版)
「平和共存」の記事における「21世紀における平和共存」の解説
冷戦終結以降、世界はアメリカによる一極支配のもとに置かれた(パクス・アメリカーナ)。アメリカは日本などの西側諸国に軍を駐留させ、政治的にも自らに従属させて覇権を維持していた。しかし21世紀に入り、ロシアが大国への復活を志向し、豊富な天然資源で増強した国力を背景に、アメリカによる一極支配を批判するようになった。ロシアは中華人民共和国・ベネズエラといった社会主義国、そして反イスラエルと言う理由で元々反米的なイランやシリアといったイスラム教国と友好を深めている。特にロシアと中華人民共和国は軍事力の強大化を急速に進めており、アメリカに対抗しようとしている。中東屈指の軍事力を誇るイランもまた核開発やミサイル開発を進め、アメリカと対峙しようとしている。アメリカによる一極支配構造は中露の強大化、インド・ブラジルなど発展途上国の大国の台頭、アメリカ合衆国の双子の赤字、親密な同盟国である日本とイギリスの弱体化、中東問題(特にパレスチナ問題)などの要因で限界を迎えつつあると指摘されている。 ソビエト連邦第4代最高指導者のニキータ・フルシチョフは、失脚後作成した回想録の中で、「今や世界は二つの陣営に分断され、互いが相手を絶滅させるための手段の開発にエネルギーを消費している。しかし、戦争は避けることができる。核の時代においては、平和共存こそが唯一の合理的選択なのだ」と語っている。
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