21世紀における注目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/21 07:17 UTC 版)
近年、特に2008年の金融危機の発生に伴い、ケインズの提案は再び注目されることになる。 2007年1月、スーザン・ジョージは「これらの機関ができていたら、先進国と途上国、双方の住民の必要に応じた貿易システムが構築され、世界は現在よりも理にかなったものとなっていただろうからだ。」と「ル・モンド・ディプロマティーク」で述べている。 2009年3月、「国際通貨制度を改革せよ(Reform the International Monetary System)」という題の演説の中で、中国人民銀行の周小川総裁は、ケインズのバンコールの働きかけを「先見の明有」と称し、金融危機に対する反応では、「グローバルな準備通貨として、国際通貨基金 (IMF) の特別引出権 (SDR) を採用すべし」と提案した。彼は、トリフィンのジレンマ(流動性のジレンマ;ある国内の金融政策の目標を達成しながら、同時に他国の準備通貨の需要に合わせられないという矛盾)を理由に挙げ、国家の通貨がグローバルな準備通貨となるのは、不適切であると主張した。 2009年9月、「国連・国際通貨金融システム改革の専門家委員(Experts on reforms of the international monetary and financial system)」の報告書で、上記同様に、トリフィンのジレンマを挙げ、米ドル本位制の反省とSDRに着想を得た世界準備通貨構想について述べられている。 ジャーナリストのジョージ・モンビオットは、「ICUの提案されたメカニズムが発展途上国の意思決定に対して、より強い力を与え、今現在の状態ほど極度に国際貿易に巻き込まれてはいなかった」と主張している。 2017年06月12日、同名の仮想通貨バンコールのICOが始まった。ICOは成功裏に終わり、1億5300万ドルを調達した。
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