2回目の出撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 14:14 UTC 版)
「トール (仮装巡洋艦)」の記事における「2回目の出撃」の解説
2度目の航海ではGünther Gumprichが艦長となった。また、「トール」にはレーダーが装備された。「トール」は最初の時はスウェーデンの鉱石運搬船「Bothnia」に衝突して沈めてしまいドック入りとなったが、1941年11月30日に改めてドイツから出航。フランス沿いに進んで大西洋に出ると「トール」は南極海へ向かい、到着後は捕鯨船を探したが何も発見できなかった。そのため、Gumprichは北上を決めた。 3月23日、「トール」はトリスタンダクーニャの南でギリシャ船「Pagositikos」(3492トン)を沈めた。「Pagositikos」は停船し、乗員の収容後「トール」は魚雷1発で「Pagositikos」を沈めた。3月24日、補給船「Regensburg」から補給を受けた。 3月30日、「Wellpark」(4649または4469トン)を沈めた。搭載機が発見した同船に接近すると、Gumprichは再び飛行機を飛ばしアンテナの破壊を命じた。同機は銃撃戦となりながらも垂らした鉤付きのワイヤーでアンテナを引きはがすことに成功した。その後、「トール」からの砲撃を受けて被弾した「Wellpark」は止まった。4月1日、イギリス船「Willesden」(4563トン)を沈めた。この船も「Wellpark」同様搭載機によって発見され、またアンテナを破壊された。今回は爆弾も投下されたが、それは外れた。「Willesden」は石油のドラム缶を積んでおり、「トール」からの砲撃で被弾すると炎上し乗員は船を離れた。「Willesden」の乗員から2名の死者が出た。4月3日にも同じような経過でノルウェー船「Aust」(5630トン)を沈めた。 4月10日、「トール」はレーダーが捉えた船に日没後接近。その船はイギリス船「Kirkpool」(4842トン)であった。無灯火であり、ドイツの補給船の船影とも合致しないため敵と判断され、まず魚雷1本が発射されたが外れた。続いて「トール」は砲撃。「Kirkpool」は被弾炎上し、最後は魚雷1発で沈められた。乗員46名中、30名が救助された。
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