【039型】(ぜろさんきゅうがた)
旧式化した035型(明(ミン)型)の後継として1999年に就役した中国海軍の攻撃型潜水艦。
中国では039型または遠征20号級と呼称するが、NATOコードでは宋(ソン)型(中国歴代王朝の名称から)と呼ばれる。
039型には初期型(039)、改良型(039G)、発展型(039G1)の3つのタイプが存在し、初期型の1番艦(320号)は2段型セイルが特徴だったが、騒音過大や水中安定性の不足など各種の初期不良が発生したため、2番艦以降は通常型のセイルに改設計されている。
船型は涙滴型・複殻型で、主機は独MTU製の16V-396SE84ディーゼル・エンジンを搭載するが、国産化も進められているという。
スクリューは中国の潜水艦として始めて、三日月型のハイスキュード・タイプ(7枚翼)を採用している。
また、ソナーなどの戦闘システムはフランス製のものを搭載している。
現在までに16隻が建造されており、東海艦隊と南海艦隊に配備され、母港は上海近郊の舟山海軍基地である。
スペックデータ
乗員 | 50~60名 |
全長 | 74.9m |
全幅 | 8.4m |
吃水 | 5.3m |
排水量(水上/水中) | 1,700t/2,150t |
主機関 | ディーゼルエレクトリック方式 1軸推進 MTU 16V-396SE84 ディーゼルエンジン×4基(6,029馬力) スキュード型7翼スクリュー |
速力 (水上/水中) | 15kt/22kt |
最大潜行深度 | 350m |
航続距離 | 7,000nm/10kt(水上) |
武装 | 533mm魚雷発射管×6門 (魚4(Yu-4)対艦魚雷または魚5(Yu-5)対潜魚雷を18発搭載) YJ-8Q対艦ミサイル 機雷×36発(魚雷を積まない場合) |
レーダー | Iバンド対水上レーダー×1基 |
電子戦・対抗装備 | 921A型ESM装置×1基 |
派生型
- 039型:2段セイルが特徴の初期型。
- 039G型:039型の改良型。セイルを2段から通常タイプに改設計し、搭載するソナーに合わせて艦首の設計も改められている。
- 039G1型:039型の改良型。AIPのテストベット艦。
同型艦
- 039型
- 039G型
艦番号 艦名 主造船所 進水 就役 321 遠征21号 武漢造船廠 1999.11.11 2001.4. 322 遠征22号 武漢造船廠 2000.6.28 2001.12. 323 遠征23号 武漢造船廠 2002. 2003.12. 313 遠征13号 武漢造船廠 - - 314 遠征14号 武漢造船廠 - 2003.11. - 039G1型
艦番号 艦名 主造船所 進水 就役 315 遠征15号 上海江南造船所 2004.6.13 2003.12. 316 遠征16号 上海江南造船所 2004. 2005. 317 遠征17号 武漢造船廠 - 2003. 318 遠征18号 上海江南造船所 - 2006. 324 遠征24号 武漢造船廠 - 2005. 325 遠征25号 武漢造船廠 - 2006. 326 遠征26号 武漢造船廠 - 2006. 327 遠征27号 上海江南造船所 - - 328 遠征28号 武漢造船廠 - - 329 遠征29号 武漢造船廠 - -
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