JL‐2とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > JL‐2の意味・解説 

JL‐2

分子式C17H18N4S
その他の名称10-(4-Methylpiperazino)-4,11-diaza-5-thia-5H-dibenzo[a,d]cycloheptene、JL-2、11-(4-Methylpiperazino)-5-thia-6,10-diaza-5H-dibenzo[a,d]cycloheptene
体系名:10-(4-メチルピペラジノ)-4,11-ジアザ-5-チア-5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン11-(4-メチルピペラジノ)-5-チア-6,10-ジアザ-5H-ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン


JL-2 (ミサイル)

(JL‐2 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/28 05:37 UTC 版)

Julang-2 (JL-2) または CSS-NX-14
JL-1 と JL-2.
種類 潜水艦発射弾道ミサイル
原開発国 中華人民共和国
運用史
配備期間 2015年[1] -
配備先  中国人民解放軍海軍
開発史
開発者 黄緯禄
開発期間 1990年代
製造業者 307工場 (南京晨光集団有限責任公司) ?
製造期間 2000年代
製造数 48(2018年6月時点)[2]
諸元
重量 42,000キログラム (93,000 lb)
全長 13メートル (43 ft)
全幅 2.25メートル (7.4 ft)

射程 7,200 km (JL-2)[3],8,000km[4]
弾頭 核弾頭, 単弾頭またはMIRV (最大10機), 1050から2800 kg
核出力 25-1000 kt ?

推進剤 2段式
1段目は固体燃料ロケット
2段目は液体燃料ロケット
発射
プラットフォーム
094型原子力潜水艦[3]
テンプレートを表示
JL-2の射程範囲

JL-2(Julang-2,巨浪2号)は、中華人民共和国が開発した潜水艦発射弾道ミサイル[1][3]アメリカ国防総省のコードネームとしてCSS-NX-14が付けられている[3]1980年代中頃より開発が開始された。

概要

大陸間弾道ミサイルDF-31(東風31号)の潜水艦発射型[5]であり、基本部分は共通である。三段式の固体燃料ロケットで、晋型原子力潜水艦(094型)に12基[6]搭載される。夏型原子力潜水艦に搭載・配備中のJL-1 SLBMは単弾頭かつ射程が2,000km台に留まっていたのに対し、JL-2の弾頭は3個以上のMIRVと推測されており、射程も推測7,200kmまたは8,000kmと、能力が向上している。しかしながら、この射程でもっても、晋型の展開先と予想されている南シナ海からはアメリカ合衆国本土まで到達しない[4]

後に明らかになった開発状況からわかった事ではJL-1の発射試験を行った031型通常動力弾道ミサイル潜水艦「長城200号」がJL-2の発射実験を担当し、1999年にはJL-2を発射するための改装を施され、JL-2の最初の試射は2002年8月に行われた。これは水中発射で到達射程は6,000kmであった。二回目の試射は2003年に、3回目の試射は2004年8月に実施された。

2010年1月の報道では、数ヶ月前に黄海において秘密裏に水中発射実験が実施されたが、発射後に弾体は海面に出るもその後正常に点火せずそのまま落下し海中に突入、発射母体である長城200号に衝突し沈没寸前に至る事故がおきている。潜水艦は応急修理して母港へ航行し工場にて修理される[7][8]。その後、2012年に複数回の発射試験が行われ[9][10]、2015年1月にも発射試験が行われた[11]

2008年時点のアメリカ国防総省の推測では2009年以降に作戦能力を獲得の見込み[12]であった。しかし、開発試験は不調であり、2010年時点でも配備はなされず、配備時期も未定と推測されていた[13]。晋型原子力潜水艦の就役が進みつつも、搭載ミサイルが無い状況にあり、2012年の好調な試験結果を受けて、一時は2013年5月6日公表のアメリカ国防総省の報告[14]において、2013年中に初期作戦能力を獲得を見込んでいた。しかし、これは遅れており、2016年4月公表の「中華人民共和国の軍事および安全保障の進展に関する年次報告(2016年版)」においては、2016年中の配備を見込んでいる[3]。しかし、2015年12月にJL-2を搭載した094型原子力潜水艦が核抑止パトロールを開始したことが報告されており、実際には2015年から配備が始まっている[1]

ミサイルの開発中に海上から発射する衛星攻撃兵器としての改修も検討されていると報じられた[15]

関連項目

脚注

  1. ^ a b c Fisher, Richard D. Jr. (16 December 2015). “China advances sea- and land-based nuclear deterrent capabilities”. Jane's Defence Weekly (Surrey, UK: Jane's Information Group) 53 (6). ISSN 0265-3818. 
  2. ^ 中国の核戦力一覧長崎大学 核兵器廃絶研究センター(RECNA) 2021年6月28日閲覧。
  3. ^ a b c d e Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2016,国防総省,P26,2016年
  4. ^ a b 中国安全保障レポート 2016,防衛省防衛研究所,2016年
  5. ^ JL-2 (CSS-NX-14)”. globalsecurity. 2012年9月15日閲覧。
  6. ^ 戦略原潜「普」型,小林正男,世界の艦船 2014年6月号,P82-83,海人社,2014年
  7. ^ 星洲日報 報導:巨浪二型試射失敗 2010年1月25日
  8. ^ 星洲日報 中國‧導彈點火失敗墜海‧傳中試射“巨浪2”誤砸潛艇 2010年1月25日
  9. ^ United States Department of Defense (May 2013). Annual Report To Congress: Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2013 (PDF) (Report). p. 31. 2015年1月13日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ. 2015年1月24日閲覧.
  10. ^ Gertz, Bill (2012年8月21日). “Ready To Launch: China conducts rare flight test of new submarine-launched missile”. The Washington Free Beacon. 2013年1月15日閲覧。
  11. ^ Gertz, Bill (2015年2月18日). “China conducts JL-2 sub missile test”. The Washington Times. 2015年3月10日閲覧。
  12. ^ 中国の軍事力2008
  13. ^ 中華人民共和国に関する軍事・安全保障情勢2010
  14. ^ Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2013
  15. ^ Gertz, Bill (2008年1月18日). “Submarine ASAT”. Washington Post. https://www.questia.com/read/1G1-173569417 2015年5月18日閲覧。 

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「JL‐2」の関連用語

JL‐2のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



JL‐2のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのJL-2 (ミサイル) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS