魔術師カエムワセトの物語とは? わかりやすく解説

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魔術師カエムワセトの物語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 05:28 UTC 版)

カエムワセト (ラムセス2世の息子)」の記事における「魔術師カエムワセトの物語」の解説

カエムワセト死後1000年経て人々賢者として記憶されプトレマイオス朝時代以降二つ物語主人公として登場する。これらの物語では彼は「サトニ・ハームス(Setne Khamwas)」という名前であり、これは「セム神官カエムワセト(setem-priest Khaemwaset)」が変形したものと考えられている。また「セトナ・カエムワセト」と表記されているものもある。 現在カイロ博物館収蔵されている物語プトレマイオス朝時代デモティック書体パピルス書かれたもので「トートの書」を巡る物語である。トートによって書かれその本には二つ呪文収録されていることが語られる。その一つ天地、海と山、さらに地獄にまで魔法用いることができ、もう一つ死して地下収められても生きていた頃の地上での姿を保ち続けることが可能になるものだという。物語によれば、本は元々コプトスの近くナイル川の底に隠されており、そこでは、によって守られる一連の箱の中に保管されていた。エジプト人の王子ネフェルカプタハ (Neferkaptah) は戦い、本を取り出した。しかし、彼の盗み対すトートからの処罰によって、神々彼のと息子を殺害した。ネフェルカプタハは自殺し、本と一緒に埋葬された。幾世後になって物語主人公カエムワセト(サトニ・ハームス)は、ネフェルカプタハの霊が抵抗するにもかかわらず、本をネフェルカプタハの墓から盗んだその後カエムワセト美しい女性に会ったが、彼女はカエムワセト対し彼の子供たちを殺害しファラオの前で自尊心を傷つけることをそそのかした。彼はこの出来事がネフェルカプタハによって考案され幻覚であったことに気付いた。そして、さらなる報復恐れて、ネフェルカプタハの墓に本を戻した。それからカエムワセトは、ネフェルカプタハから、彼のと息子の身体取り戻し二人彼の墓に置くよう頼まれカエムワセトがそれを成し遂げてこの物語は終わる。 もう一つ物語ローマ時代デモティック文字書かれたもので現在大英博物館収蔵されている。こちらはカエムワセトとその息子シ・オシリスの物語で、幼いころから不思議な力持った賢明な子供シ・オシリスはその父であるカエムワセト冥界に連れて行ったり、開封していない密書内容言い当て父を助ける。終盤にはシ・オシリスは自分正体明かし両親の前から姿を消すという物語である。 これらの話は必ずしも史実基づいている訳ではない数々功績残したカエムワセト死後人間界神々の世界を繋ぐ賢者、あるいは魔術師として語り継がれてきたということ示している。

※この「魔術師カエムワセトの物語」の解説は、「カエムワセト (ラムセス2世の息子)」の解説の一部です。
「魔術師カエムワセトの物語」を含む「カエムワセト (ラムセス2世の息子)」の記事については、「カエムワセト (ラムセス2世の息子)」の概要を参照ください。

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