高山寺旧蔵の文化財
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木心乾漆日光菩薩・月光菩薩像 - 奈良時代作。高山寺所蔵の薬師如来坐像(重要文化財)の両脇侍像だったもの。明治時代に寺を離れ、東京美術学校(東京芸術大学の前身の一つ)の所蔵となった。日光菩薩像は1892年に東京美術学校から当時の帝国博物館に移管され、現在は東京国立博物館蔵となっている。破損甚大な月光菩薩像は博物館には移管されず、現在は東京芸術大学蔵となっている。 辨非集 - かつて高山寺に伝来し、1936年に重要美術品に認定された中国の仏教書である「辨非集」(べんひしゅう、宋時代の刊本)が2013年7月に中国浙江省で開かれたオークションに出品され、約8千万円で落札された。なお、「辨非集」は1936年の重要美術品認定時にはすでに個人所蔵品となっていたものであり、近年高山寺から流出したものではない。「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」は1950年の文化財保護法施行に伴い廃止されているが、過去に認定された重要美術品の認定効力は持続しており(文化財保護法付則第4条)、重要美術品の輸出には文部科学大臣の許可が必要となっている。 紙本墨書南番文字 - 支院の方便智院旧蔵。重要文化財(美術品)。13世紀に南宋で書かれたペルシア語文書。日本人僧の慶政が渡宋中、泉州で出会った異国人に書いてもらったもので、慶政は仏教の経文が書かれたものと誤解して日本に持ち帰り、明恵に贈った。明治初期に流出し個人蔵となっている。1909年、羽田亨が、実際はペルシア語の詩句であることを明らかにした。
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