高屈折レンズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 01:47 UTC 版)
高い屈折率を持つ光学素材を使用することにより、画質を改善することができる。またレンズの軽量化にも有効である。トリウムを添加した高屈折ガラスは高屈折率と低分散特性を持ち、1950年代-1970年代までは一部のレンズで使用されていた。国内では旭光学のレンズを中心に使用されたが、数年で黄色や茶色に変色する点、微弱ながらガンマ線が放射される点などが忌避され使用されなくなった。酸化鉛を添加した鉛ガラスは高屈折率と高分散特性を持ち広く使用されたが、2000年過ぎ頃より鉛による環境汚染を防止すると称するRoHS対応のため徐々に使用されなくなった。現在は酸化ストロンチウムや酸化バリウムを添加したガラスが使用されるが光学性能はトリウムガラスや鉛ガラスには及ばない。
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高屈折レンズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:48 UTC 版)
通常の眼鏡レンズより屈折率の高い材質を用いたものを高屈折レンズという。ガラス・プラスチックともに商品がある。高屈折率プラスチックレンズの素材としては、三井化学のMRシリーズに代表されるチオウレタン系の樹脂が広く採用されている。 利点薄い。 通常は軽くなる。 屈折率の高さによるキラキラした外観が人によっては高級に感じられる。 欠点高価である。 アッベ数が低いため、レンズ周辺部で色収差が感じられる。 割れやすい場合や、コーティングが剥がれやすい場合がある。 比重が高く、体積の割に重い。この欠点は通常は薄くなることによって打ち消されるが、弱度では打ち消されないこともある。 屈折率の高さによるキラキラした外観が人によっては品なく感じられる。 高屈折レンズの極端な例としてはサファイアレンズがある。このレンズの利点は、 強度に優れ、ガラスよりも傷がつきにくく、割れにくい。 屈折率は1.77アッベ数が共に高い。特にアッベ数は72と極めて高い(通常のレンズは32~58)。 強度が高いため非常に薄くできる。 といったものであり、特性は極めて優れている。ただし1枚100万円以上と極めて高価である。 ローマ皇帝ネロは、サファイアのサングラスを愛用していた(サファイアの反射鏡とする説もある)。
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