韓国でガチャ規制議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 06:13 UTC 版)
「アイテム課金」の記事における「韓国でガチャ規制議論」の解説
2021年1月にメイプルストーリーの「キューブ」と呼ばれるガチャに不当な確率設定・確率操作疑惑が浮上し、これまで強い規制を避けてきた韓国でも法規制強化が検討されている。法案代表発議者のユ・ドンス議員は「メイプルストーリー」「リネージュM」など5つのゲームを「特に悪質である」と名指しした。この動きにネクソン・NCソフト・ネットマーブルらゲーム業界各社で構成する韓国のゲーム産業団体GSOKは全面対決の姿勢を見せ「ガチャの確率はゲーム会社の営業秘密だ」「ガチャ規制はゲーム業界に打撃を与える」との反対意見書を国会議員らに送るなど強く反発。自主的に確率を公開していく代わりに法規制は行わないよう求めている。同年4月、韓国政府は「コンプリートガチャ禁止等のコンテンツ制限はゲーム会社の負担が大きい」と規制に慎重な態度を示した。 韓国では既に一定の法規制が存在するものの実効性には乏しい。「ガチャにおまけアイテムを付ける」「キャラクターや装備にランダムな強化効果を付けるアイテム(実質ガチャ)を売る」などの方法で規制を回避できてしまう為だ。自主規制ガイドラインも守られておらず、期待値が数千万ウォン(数百万円)を超えるレアアイテムも珍しくない(天井システムが導入されていないゲーム基準)。 また、日本では違法となっているコンプリートガチャや、最高の組み合わせが事実上揃わない多重抽選方式のガチャも多く売られている。多重抽選方式とは「1つの装備に複数のランダムな効果が付き、それぞれの効果のレベルもランダム」のような、理想的な組み合わせの出現確率が2乗、3乗に下がっていくシステムを指す(組合せ爆発)。韓国ではスロットマシンの777を揃えるガチャに良く例えられる。代表的な物としてメイプルストーリーの「キューブ」、マビノギの「細工」が国会で取り上げられた。いずれもランダムな効果を最大3つ同時に付けるガチャである。マビノギの細工は韓国のガチャの中でも極端な部類だが、最高レベルの効果は期待値が1億円をはるかに上回るほど出現確率が低い。理想的な3つの組み合わせが揃う確率は更に3乗となる。
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