非正規従業員の自殺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 10:25 UTC 版)
サイゼリヤの関東地方の店舗で、正社員をめざして働いていた定時社員の20代女性が自殺したのは、上司の男性副店長(当時、既婚者)から望まぬ性交渉を強いられるなどのセクハラに加え、罵倒や無視といったパワハラ、自宅に上がり込まれるストーカー行為等を繰り返し受けたことが原因として、2015年7月21日に遺族が同社と副店長、会長・社長を含む同社役員6人を相手取り、合計約9,800万円の損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に起こした。 副店長は女性との性的関係を認めたため、権力関係を利用したセクハラであったかどうかが争点となった。遺族は女性のパソコンに残された日記の内容を根拠としてセクハラがあったと主張し、会社のセクハラ対策も不十分だったと指摘した。 裁判所からの和解案提示を受け、サイゼリヤ側は「訴訟の提起と報道により受けた社会的・経済的信用低下の回復のため訴訟を継続してきたが、当社の要望がほぼ採用された和解条項となった」として和解に応じる姿勢を示し、同社の弔慰金制度で定められた正社員と準社員の弔慰金の差額を支払うことで合意、2018年3月15日に会社と遺族の間で和解が成立した。和解内容にはそのほか、会社としてセクハラ防止に一層取り組むこと、和解により役員への訴訟と労災不支給認定への不服申立は取り下げることなどが盛り込まれた。また元副店長も別途弔慰金を支払うこととなった。
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