静嘉堂文庫蔵
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「稲葉天目」の通称で知られ、現存する曜変天目茶碗の中でも、斑紋が最もはっきりと現れた最高の品とされる。1951年6月9日国宝指定。 元は徳川将軍家所蔵の柳営御物の一つで、寛永20年(1643年)、3代将軍徳川家光の乳母春日局が病臥した際、かつて彼の疱瘡平癒を願って「薬断ち」をした事から治療を断ったため、家光により薬と共に下賜された。その後、春日局の子孫である淀藩主稲葉家に代々伝わったため、「稲葉天目」と呼ばれるようになった。1918年(大正7年)に三井財閥の小野哲郎に売却され、1934年(昭和11年)に三菱財閥総帥の岩崎小弥太が購入し入手したが、彼は「天下の名器を私如きが使うべきでない」として、生涯使うことはなかったという。現在は静嘉堂文庫所蔵。常設展示はされておらず、特別展示として時折公開される。なお、東京丸の内の三菱一号館内「三菱センター デジタルギャラリー」では、デジタルコンテンツとして常時閲覧することができる。 大きさ 高さ:6.8cm 口径:12.0cm 高台径:3.8cm
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