青年期から
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 15:19 UTC 版)
「ブノワ・マンデルブロ」の記事における「青年期から」の解説
1951年からマンデルブロは数学だけでなく、経済学、流体力学や情報理論の研究と論文発表を行なった。これらの研究の結果、彼は長距離秩序と自己相似という2つの研究テーマを選んだ。マンデルブロは金融市場の価格変動が正規分布ではなく、理論的には分散が無限大である安定分布に従っている事を発見した。彼は一例として、綿花の価格はパラメータが2の正規分布よりも、パラメータαが1.7の安定分布に従うことを突き止めた。 1975年、マンデルブロは一連の図形を表現するためにフラクタルという概念を考案し、1977年に 『Les objets fractals: forme, hasard et dimension』 という論文で発表した。 1979年、ハーバード大学数学科の客員教授として勤務している間、マンデルブロは充填ジュリア集合についての研究を始めた。マンデルブロはコンピュータを使って数式 z2 − μ のイメージを得た。充填ジュリア集合の位相が複素パラメータ μ にどう依存するかを調べる過程で、後に彼に因んで名前が付けられる事となるマンデルブロ集合について研究した。 1982年、マンデルブロは自身の理論を拡張し、『フラクタル幾何学』として発表した。この論文の影響により、マンデルブロの理論は一般的な数学と専門的な分野の両方で主流となった。 1987年にはIBMを退職、マンデルブロはイェール大学の数学科に加わった。2005年にはこの職を退職、同時に数学科の名誉教授となった。 2010年10月14日膵癌のために療養中のケンブリッジのホスピスで死去。85歳没。
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