陸軍ヘリコプター改善計画 (AHIP)
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「OH-58 カイオワ」の記事における「陸軍ヘリコプター改善計画 (AHIP)」の解説
1970年代後期、高度な光学センサーを装備したAH-64の登場によって、それまで目視に頼っていた観測ヘリコプターの陳腐化は否めなくなっていた。アメリカ陸軍は、陸軍ヘリコプター改善(AHIP:Army Helicopter Improvement Program)計画を提示、1981年9月21日に主契約会社をベル・ヘリコプターに決定した。ベル・ヘリコプターはこの計画で、OH-58Aを大幅に改造したOH-58D カイオワ・ウォリアを提案、アメリカ議会により592機の改修が決定した。一時は改修機数は477機、206機と削減されたが、議会が改修計画を支持したため、1995年に追加が認められ、最終的に383機が改修された。 OH-58Dは、主ローターを複合材料製4枚ブレードへ変更した他、キャビンを潰す代わりにマクドネル・ダグラス社とノースロップ社が共同開発した主ローターマスト装着式照準器(MMS)を装備していることが外見上の大きな特徴である。 OH-58D初号機は、1983年10月6日に初飛行し、1985年12月からアメリカ陸軍への引き渡しが始められた。 OH-58D初期引き渡し分のうち、15機は特殊武装型のプライム・チャンス(英語版)と呼ばれる機体で、AIM-92 スティンガー空対空ミサイル、AGM-114 ヘルファイア対戦車ミサイル、M260 2.75inロケット弾ポッドや機銃ポッドを胴体側面に携行できるようにされた。これらは、タンカー戦争の折に海軍の軍艦から活動し、タンカーを狙うイラン革命防衛隊海上部隊のボグハマール(英語版)に対し夜間攻撃で戦果を挙げた(当時、海軍のSH-60はFLIRを装備しておらずヘルファイアミサイルも携行できなかった)。その後、他のOH-58Dも武装可能なように改修され、OH-58D(I)と称された。
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