院の昇殿とは? わかりやすく解説

院の昇殿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/27 22:33 UTC 版)

昇殿」の記事における「院の昇殿」の解説

院御所における昇殿は、内裏への昇殿認められ内の昇殿よりは格下みなされていた。これは院政期入って実際政務の場が院庁移った後も同様であり、12世紀公家日記(『兵範記』など)に記され供奉人の名簿においても、内殿上人優先的に記して院殿上人はその次に記された。それはその院が治天であったとしても変わる事は無かった。これは、当時はまだ天皇貴族社会秩序頂点とみなす空気強かった事情反映している。また、院殿上人選定には院の意向強く働き比較身分とらわれない昇殿が行われたことも背景にあると考えられている(相対的に内殿上人の方がより身分が高い者が集まることになる)。これは、院御所への武士の昇殿院昇殿)が内裏への昇殿内昇殿)よりも先に認められていることからでも理解可能である。 しかし、後鳥羽天皇建久9年1198年)の退位時にこれまでの慣例であった在位中の昇殿そのまま院御所持ち込む規定取りやめて、80名近い殿上人44名に削減するリストラ」(「院殿上人清撰」)を断行した。これは院政運営都合上院近臣信頼できる側近能吏絞り込むとともに希少性高めてその価値内殿上人並み高め効果もあった。以後治天仕え院殿上人内殿上人社会的地位同格あるいは逆転するようになった

※この「院の昇殿」の解説は、「昇殿」の解説の一部です。
「院の昇殿」を含む「昇殿」の記事については、「昇殿」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「院の昇殿」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


このページでは「ウィキペディア小見出し辞書」から院の昇殿を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から院の昇殿を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から院の昇殿 を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「院の昇殿」の関連用語

院の昇殿のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



院の昇殿のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの昇殿 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS