銀行窓販(ぎんこうまどはん)
銀行窓販
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 08:06 UTC 版)
保険の銀行窓販(バンカシュランス)は日本では2007年に全面解禁されたが、フランスでは1970年代に開始した。 1996年~2001年にかけて行われた第一次日本版金融ビッグバンにより、金融業の相互参入に際して銀行は保険・証券などの代理店販売業務を行うことが認められ、銀行という身近なお金の相談をする場所が生命保険を販売することのモラルリスクの観点からも慎重に行われなければならないとの判断から段階的に解禁された。なお、ここでいうモラルリスクとは、顧客の預金残高など資産状況を把握している金融機関側が契約者に本来必要ない、または理解できない金融商品を販売することで手数料を得ようという販売側の道徳的・倫理的リスクである。2001年4月に住宅関連信用生命保険(団体信用生命保険)、2002年10月から個人年金保険・財形保険、2005年12月から一時払終身保険・一時払養老保険などの貯蓄性商品を中心に解禁され、2007年12月からは定期保険や終身保険・医療保険・介護保険などの平準払も全面解禁となった。 解禁直後から個人年金保険・変額年金保険などの保険商品が人気となり、個人年金・変額個人年金などに特化した生命保険会社が参入を始めるなど、老後の資産形成と年金受給口座などの手続きがワンストップでできるメリットが発揮されることとなった。また2005年から解禁された一時払終身保険・一時払養老保険など低金利政策の日本においては各社が順調な販売を行うなどの活況を迎えていたが、平準払の定期保険や終身保険・医療保険・介護保険などはなかなか銀行窓口で販売が伸びなかった。マイナス金利政策が始まると販売の主力となっていた一時払終身保険などが各社次々と販売を停止した。日本生命によると、世界金融危機以降、中国で銀行窓販に対する規制が段階的に強化された。2017年にきて日本では金融庁の指導により銀行窓販が勢いをくじかれたと評されているが、一方でゆうちょ銀行による投信販売がてこ入れされている。
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