銀行規制・消費者金融保護
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:19 UTC 版)
「世界金融危機 (2007年-2010年)」の記事における「銀行規制・消費者金融保護」の解説
危機の再発を防ぐ規制として2010年にドッド=フランク・ウォール街改革・消費者保護法が制定され、FRBがシャドー・バンキング・システムを監督規制することとなった。この時に、銀行の市場取引を規制するボルカー・ルールが定められた。破産法の専門家であるエリザベス・ウォーレンは、消費者金融保護局(英語版)(CFPB)の設立を提唱し、オバマ政権はCFPB設立とウォーレンの長官任命を検討した。しかし共和党を中心とする反対が強く、2011年にCFPBは設立されたが初代長官はウォーレンの補佐をしていたリチャード・コードレイが就任した。金融業界を批判するウォーレンは共和党と対立し、民主党内でも反発を受けた。ウォーレンはCFPBの長官職にはつけなかったが、公平な機会や家庭の救済を主張して支持を集め、のちに上院議員となり、2020年アメリカ合衆国大統領選挙に出馬した。 金融調査局(英語版)(OFR)が2013年にレポートを提出し、資産運用会社や運用ファンドも金融システム安定化の脅威になりうると結論した。そこでこれらもシステム上重要な金融機関(英語版)(SIFI)への指定が検討されたが、資産運用会社のフィデリティ・インベストメンツやブラックロックが反発し、証券取引委員会(SEC)も警戒感を示した。そしてドッド・フランク法が改正されるまでファンドマネージャーレベルでの規制はなされず、商品や業務のリスクに注目した監視だけが行われた。
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