鉄路総局の設置とは? わかりやすく解説

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鉄路総局の設置

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 20:26 UTC 版)

満洲国国有鉄道」の記事における「鉄路総局の設置」の解説

運営委託からほぼ1ヶ月後の1933年3月1日満鉄ではこれら満洲国有鉄道運行管理を行うため、奉天に「鉄路総局」と呼ばれる運行統括部署を、大連に「鉄路建設局」と呼ばれる建設部署設置した。なお、これにより満鉄が本来所有する路線を「社線」、国鉄線を「国線」と呼ぶようになった。 ただしこの鉄路総局満鉄部署ではあったものの、その設置運営には満洲国政府の裏隠然たる勢力誇っていた関東軍強く関与していた。関東軍自分たちが占領した満洲鉄道軍事輸送線として活用することを考え、その利権掌握せんと以前から動いていた。この鉄路総局設置の際は、それをさらに進めて関東軍満鉄対し強い管理権統制を持つと規定した鉄道港湾河川委託経営新設に関する協定」を結んでおき、彼らの側で部署名決定した営業報告行ったりと、まるで関東軍一部署であるかのような扱い行ったそもそも別の部署作ったこと自体も、満鉄会計と別会計にしておくことで関東軍自由に出来るようにするという含みがあった。 これに対し満鉄側には強い不快感を示すむきがあった。本業鉄道会社である自分たちに対し過度に関東軍介入どころか統制するようなやり方で頭を押さえつけて来ていることや、別の協定満鉄収益関東軍流れるようにされた上にわざわざ一定の金を払うように決められたりと、関東軍露骨に満鉄利益を貪ろうとしているのが明らかだったためである。「鉄道港湾河川委託経営新設に関する協定自体関東軍司令官満鉄総裁の間の協定であったため、ここに権限がないはずの関東軍がからむのはおかしい、やるならばきちんと満洲国政府日本政府通せ、という声まで上がった。 また関東軍側が示した計画路線も、ほとんどが軍事路線であり、鉄道経営の面からはとても採算取れ路線でないものも少なくなかったそれどころか、総局立てた路線計画にも介入し収益の上がる線区を「軍事的に重要でない」として無理矢理変更したり、削除したりするという行為出た。これは鉄道会社である満鉄には承服しかねることであったが、関東軍勢い前に従うよりほかなく、泣き寝入り強いられるこのような軋轢により、これ以降協力関係にあった関東軍満鉄の関係は急速に悪化し互いに不信すら抱くようになって行った一方鉄路総局鉄路建設局計画通り次々と新線建設進めた。これにより路線群の統廃合進み路線名も変更進んだが、いまだに鉄路局は以前のままであった。そこで1934年4月1日にただ接収前の本社流用しただけの鉄路局を根本的に見直し奉天新京哈爾浜洮南の4鉄路局に統合した

※この「鉄路総局の設置」の解説は、「満洲国国有鉄道」の解説の一部です。
「鉄路総局の設置」を含む「満洲国国有鉄道」の記事については、「満洲国国有鉄道」の概要を参照ください。

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