釜尾古墳とは? わかりやすく解説

釜尾古墳

名称: 釜尾古墳
ふりがな かまおこふん
種別 史跡
種別2:
都道府県 熊本県
市区町村 熊本市釜尾町
管理団体
指定年月日 1921.03.03(大正10.03.03)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日
解説文: 丘陵突端ニ築カレタル圓墳ニシテ石室ハ略南面羨道ハ長サ約十五玄室ハ方約十尺玄室ノ奧壁ニ接シ元厨子形ノ障屏ヲ構ヘタリ石材ハ厚サ二寸五分其ノ上面彩色ヲ以テ装飾ヲ施セリ
史跡名勝記念物のほかの用語一覧
史跡:  金隈遺跡  金鶏山  釜塚古墳  釜尾古墳  鉢形城跡  銘苅墓跡群  銚子塚古墳

釜尾古墳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/12 22:59 UTC 版)

釜尾古墳
所在地 熊本県熊本市北区釜尾町(字同免)534
位置 北緯32度50分20.45秒 東経130度41分47.89秒 / 北緯32.8390139度 東経130.6966361度 / 32.8390139; 130.6966361座標: 北緯32度50分20.45秒 東経130度41分47.89秒 / 北緯32.8390139度 東経130.6966361度 / 32.8390139; 130.6966361
形状 円墳
規模 直径18m
高さ6m
埋葬施設 両袖式複室横穴式石室
出土品 須恵器・管玉・鉄製品
築造時期 6世紀後半
史跡 国の史跡「釜尾古墳」
特記事項 装飾古墳
地図
釜尾古墳
テンプレートを表示

釜尾古墳(かまおこふん)は、熊本県熊本市北区釜尾町にある古墳。形状は円墳。国の史跡に指定されている。

石室に装飾が施された装飾古墳の1つとして知られる。

概要

釜尾古墳の双脚輪状文

熊本県中部、熊本市街地から北方の釜尾台地の突端部に位置する古墳である[1]。『肥後国誌』によれば、明和6年(1769年)に発見されたという[1]。古墳の西側には現在までに天神社(釜尾天神)が鎮座し、その造営に伴い墳丘は西半が削られている[1]

元々の墳形は円形(現在の残存墳丘は半円形[1])で、直径は18メートル・高さは6メートルを測る[2]。墳丘周囲には幅3-4メートルの周溝が巡らされている[2]。埋葬施設は両袖式の横穴式石室で、南方向に開口する[1]。この石室には双脚輪状文などの装飾文様が認められているほか、鉄製武具などの副葬品が出土している[1]。この石室の様相などから、この釜尾古墳は6世紀後半(古墳時代後期)頃の築造と推定される[2]

古墳域は1921年大正10年)に国の史跡に指定された[3]2016年平成28年)には熊本地震により井寺古墳嘉島町井手)等とともに墳丘に亀裂が走る等の被害が生じている[4]

遺跡歴

埋葬施設

埋葬施設としては安山岩製の複室構造の両袖式横穴式石室が構築されている[2]。石室の規模は次の通り[2]

  • 石室全長:約9.6メートル
  • 玄室
    • 長さ:3.6メートル
    • 幅:3.6メートル
    • 高さ:3メートル
  • 前室
    • 長さ:1.75メートル
    • 幅:0.9メートル
    • 高さ:1.5メートル
  • 羨道
    • 長さ:6メートル
    • 幅:約1メートル
    • 高さ:0.7メートル

玄室の側壁は割石の小口積みからなり、壁面下部では赤色が、上部では白色の顔料が塗られている[2]。また玄室奥壁には、死者を埋葬する石屋形が設けられている[2]。この玄室では、赤・青・白の3色により、双脚輪状文のほか鋸歯文・三角文・同心円文からなる装飾文様が施されている[1]

出土品

石室からは、次の副葬品が検出されている[2]

  • 管玉
  • 鉄製品
    • 挂甲
    • 馬具
  • 須恵器

文化財

国の史跡

  • 釜尾古墳 - 1921年(大正10年)3月3日指定[3]、2022年(令和4年)11月10日に史跡範囲の追加指定[5]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i 釜尾古墳(平凡社) & 1985年.
  2. ^ a b c d e f g h i 釜尾古墳(国指定史跡).
  3. ^ a b c 釜尾古墳 - 国指定文化財等データベース(文化庁
  4. ^ a b "熊本県内 国指定の文化財19件に被害"(NHKニュース、2016年4月15日記事)。
  5. ^ 令和4年11月10日文部科学省告示第144号。

参考文献

外部リンク




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「釜尾古墳」の関連用語

釜尾古墳のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



釜尾古墳のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2025 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの釜尾古墳 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS