進行管理・品質管理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 18:47 UTC 版)
「アダルトゲーム」の記事における「進行管理・品質管理」の解説
コンシューマーゲーム業界と比較した場合、アダルトゲーム業界は概して開発チームの規模が小さい。そのため、特定のスタッフの個人レベルの技能に大きな比重が掛かり、これに作品の出来不出来が直接左右されてしまいがちで、往々に原画担当やシナリオライターなどのクリエイター個人の発言力が大きく、進行管理は中々に難しい。このような作品制作の中核を担うクリエイターが当初予定の期間を無視して構想を膨らませ続け、シナリオや画像の追加を延々と繰り返してしまうなど、根本的な部分で作品を制作するための工程管理や制作進行が完全に破綻した結果、発売予定が繰り返し延期され当初発表された期日よりも数カ月単位で発売延期となるケースは珍しいものではなく、最終的に年単位で遅延した末にようやく発売に至った作品も散見される。さらには、製作過程で何らかのトラブルの発生や、資金・決算・絶対納期・販売スケジュールなどといった開発チームや販社の都合が重なった挙句、事実上未完成状態の内容のものが「完成品」と称して販売されてしまった事例も存在する。 近年はインターネットの普及により修正差分の配布が容易になったことなどもあり、製品品質の維持が疎かになる傾向が見られ、製品出荷段階でのバグの増加も顕著になっている。数多くのバグが存在し、パッチが発売後に幾度も配布されてようやく改善に至るなど、品質管理の問題で大きな禍根を残した事例も枚挙に暇がない。また、修正ファイルをインストールしていない状態では、単なるプレイすらできなかったものも散見される。 その他、過去にはインストーラーやアンインストーラーの設定ミスにより、関係のないファイルを消去したり、OSの重要なファイルを消去してパソコンを起動不能にしてしまうという深刻なバグが発生した事例もあった。
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