連載打ち切りへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 05:28 UTC 版)
「ストップ!! ひばりくん!」の記事における「連載打ち切りへ」の解説
当初はオカマキャラを前面に出したギャグ漫画として考えていたが、ひばりくんを可愛く描けば描く程ギャグとなる事に気付き、出来る限りの可愛さでひばりくんを描くようになる。その反面、可愛く描きすぎたことによって、「ひばりくん」というキャラクターが超人的存在として一人歩きを始め、情けない行動を取らせられなくなり行き詰まるようになる。また可愛く描く事を含めた絵へのこだわりがアシスタントの使用を困難にして原稿の完成が遅れ、1話を1週間で完成させる事ができなくなっていった。江口は隔週での連載を希望するが、西村繁男が編集長を務める当時の編集部には受け入れられず、その結果、落稿や休載が目立つようになっていく。このことは劇中にも表れており、序盤で唐突に本編とは何の関係も無い話を描いてページを埋めていた。 ジャンプ・コミックス版の最後に収録された「メイキング・オブ・ひばりくん!」では、終始一貫して江口が締切を守れない言い訳ともとれる内容 が描かれており、最後には製作現場が崩壊した挙句、お粗末な原稿の仕上がりを詫びる担当と怒り心頭の編集長の傍らで「いきのいいネタを探しに千葉の勝浦に行く」と江口が逃げ出している。実際に、江口が連載を投げ出し、締め切り日に逃亡した事から、編集部も打ち切りという形で連載終了を決定した。本作は江口が『WJ』で連載した最後の作品となっている(2020年時点)。 2020年7月放送の『漫道コバヤシ』に出演した際にも、本人の口から当時の経緯の一部が語られた。毎週締め切りに追われ、遂には翌日まで5ページを仕上げなければ間に合わない状況に追い込まれた。到底無理と判断した本人は仕事場から逃走し、締め切り時間が過ぎるまでホテルに潜伏してやり過ごした。翌日「もう終ったな」と覚悟の上で自宅に戻ると、西村編集長自らの電話があり「おう、出てこいや」と編集部への出頭を要求。そして会議室で話し合いが持たれた。本人は改めて週刊連載の限界を訴え、隔週もしくは月刊連載への変更を要望する。同時期にTVアニメも放送中のデリケートな時期であったが、厳格で知られる西村編集長はそれを許さず「うちでは面倒見きれないので、それなら余所でやってくれ」と突き放し、連載打ち切りの降板が決まった。 また、2021年7月の朝日新聞とのインタビューの中でも、同様の経緯が語られており、その際、最終回となった原稿はネームができていたものの、締め切りまで約1日しかなかったことが明かされた。 詳細は「江口寿史#遅筆・放棄」および「打ち切り#作者の都合」を参照
※この「連載打ち切りへ」の解説は、「ストップ!! ひばりくん!」の解説の一部です。
「連載打ち切りへ」を含む「ストップ!! ひばりくん!」の記事については、「ストップ!! ひばりくん!」の概要を参照ください。
- 連載打ち切りへのページへのリンク