速度の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 18:30 UTC 版)
「ブロードバンドインターネット接続」の記事における「速度の定義」の解説
ブロードバンドと呼ばれる速度は年々上昇している。初期のインターネット接続ではブロードバンドISDN(156Mbps又は622Mbps)以下の速度はもとよりナローバンドISDN (1.544Mbps又は2.048Mbps) 以下の速度でもブロードバンドと呼ばれていた。 例えば1999年の米国連邦通信委員会 (FCC) の報告書 FCC 99-5 ではダイヤルアップ接続の速度を上回る「下り上り200kbps以上」をブロードバンドと定義していたものの、その報告書では将来的に技術の進化によって「我々は今日のブロードバンドがナローバンドになったと見做すだろう」とも記述していた。その後、米国ではその宣言通りブロードバンドの定義が増速されていった: FCCブロードバンド定義1999年2月以降2010年3月以降2015年1月以降2021年11月以降下り実際速度200kbps以上 4Mbps以上 25Mpbs以上 100Mbps以上 上り実際速度200kbps以上 1Mbps以上 3Mbps以上 20Mbps以上 一方、日本では民間において「512kbps以上」がブロードバンドと呼ばれるようになったとされるが、2001年の国のe-Japan戦略ではブロードバンドという用語を用いず、音楽ダウンロード向きのものが「高速インターネットアクセス網」(速度未規定)と、大容量映像ダウンロード向きのものが「超高速インターネットアクセス網」(30Mbps〜100Mbps目安)と規定された。なお当時のe-Japan戦略における「超高速インターネットアクセス網」は光ファイバ等を前提としていたものの、その数年後にはADSLやCATVインターネットなどが増速によって名目速度下り30Mbps以上に達している。 その後、2006年の「次世代ブロードバンド戦略2010」において上り下り共に30Mbps以上が「超高速ブロードバンド」と定義され、2010年の「光の道」で超高速ブロードバンドが単に「ブロードバンド」と呼ばれるようになっていったものの、その時点においても速度の定義は名目速度に留まっていた。 2020年にコロナ禍が広まってテレワークや遠隔教育が広く行われるようになると、ブロードバンドのユニバーサルサービス化を検討する「ブロードバンド基盤の在り方に関する研究会」ではブロードバンドの品質基準が問題となっていった。しかしながら2022年2月2日時点での有線ブロードバンドの品質基準案では暫定的な形として引き続き従来の「上り・下りの名目速度30Mbps以上」が示されている。
※この「速度の定義」の解説は、「ブロードバンドインターネット接続」の解説の一部です。
「速度の定義」を含む「ブロードバンドインターネット接続」の記事については、「ブロードバンドインターネット接続」の概要を参照ください。
- 速度の定義のページへのリンク