軽量化への取り組み
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 02:21 UTC 版)
「下町ボブスレーネットワークプロジェクト」の記事における「軽量化への取り組み」の解説
ボブスレー経験者である脇田寿雄の要望を受けて、プロジェクトはソリの軽量化に取り組んできた:122。 実際のレースにおいては「バラスト」と呼ばれる重しをソリに載せて走ることが認められている。このバラストのソリ内での設置個所を調節することで、プロジェクトは「ソリの低重心化」「慣性モーメントの低減」「ソリの前後重量配分の調整」の3つの目的の達成を目指した。軽いソリは重いソリと比較してより多くのバラストを積むことが可能であるため、諸目標の達成が容易となる。軽量化の結果、二世代目にあたる下町ボブスレー2号機の総重量は135kg、三世代目にあたる6号機の総重量は161kgを達成した。これはISBFのレギュレーションに定められた下限を下回る数値であるが、マテリアルチェックではバラストも含めたソリの重さを計るため下限より軽く作られたソリがそれを理由としてレギュレーション違反になることはない。 低重心化の効果について、奥はコーナーでの荷重移動が少なくなり左右に振られなくなるため摩擦抵抗の増加を抑制できると説明している:207。ソリの低重心化というコンセプトはプロジェクトが支持するだけではなく、日本代表やトッド・ヘイズも意見を同じくする所である。 ソリの前後重量配分について、当初プロジェクトの制作したソリは自動車でいうところの「フロントヘビー」となっていたが、2015年1月の産学連携コーディネーターとの意見交換や、2015年11月のインスブルックで行った2号機と新3号機の比較テストを担当したドイツ人パイロットからのアドバイスを通じ、「リアヘビー」が望ましいという知見を獲得していた:103,157ff。10号機は前モデルの9号機から軽量化を行っているが、これはバラストの増量ではなく、直接ソリの前後の重量バランスを適正化することを目的としている:259f。
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