赤ん坊の抱き方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 11:17 UTC 版)
授乳は自然な行為に見えるが、上手に授乳するにはそれなりのテクニックが必要である。授乳がうまくいかない主な理由は赤ん坊の抱き方で、抱き方が悪いと乳首や乳房をいためやすい。赤ん坊の頬を軽く押して乳首を口につけると、赤ん坊は唇を開き乳首の側を向く。そこで乳首と乳輪が赤ん坊の口一杯になるくらいに含ませる。そうすると乳首は赤ん坊の咽の奥に当たるはずである。この体勢をつくることをlatching onという。陥没乳頭、扁平乳頭の場合はマッサージによって赤ん坊がしゃぶりつけるだけの余地をつくりだせる。普通のブラジャーより乳首を出しやすい「授乳用ブラ」を使う女性が多い。 数分たつと、あるいは十分長く飲んだ後、赤ん坊は乳首を離そうとする。そのまま同じ乳房から飲み続けることもあるし、もう一方の乳房を与えてもよい。乳腺が空になっていくにつれ、脂質含有量が増える。時間制限を行ったり、すぐ次の乳房に移らせたりしないで、飲み始めた乳房が空になるまで飲ませてよい。 授乳時間はさまざまである。その長短にかかわらず、授乳している女性が快適な状態にあることは重要である。 直立 : 背筋を延ばした授乳法。 モバイル : だっこバンド等で赤ん坊を支えたまま授乳する(おぶいひもでは無理だろう)。家事その他をしながら授乳できる。 寝たまま : 夜間の授乳、帝王切開後の授乳に適す。背もたれ型 : 少し上体を起こす。タンデム授乳に極めて便利。 添い寝型 : 赤ん坊を母親の横に置く。 四つん這い : 子供の上に四つん這いになる。通常は勧められない。 授乳中に赤ん坊を抱く方法にはいろいろあり、母親の快適さと子供の好みで選ばれる。例えば、片側の乳房の方を選り好みする子もいる。ほとんどの女性はだっこスタイル(Cradling Position)で授乳している。子供の身長、母親の体格によって、子供を縦に抱く(縦抱き)も横に抱く(横抱き)こともある。 だっこスタイル順抱き : 母親は背中を延ばし、腹部の前に腕を水平に出す。その肘の内側で子供の頭を支える。お腹とお腹が触れる格好である。 逆抱き : 上記同様だが、子供の向きが逆になり、頭を肘ではなく手で支える。 ラグビー型 : ラグビーの球を抱えるように、真直ぐ座り、腕と両手で子供を支える。両手の中に頭が入る。 這い上がり型 : 母親は仰向けになり、その上に子供をうつぶせに、お腹とお腹がくっつくようにする。授乳困難な子供のためになる。 タンデム授乳の場合、一方の乳房から他方へ赤ん坊を抱きかえることができないので腕が疲れやすく、特に子供が成長するとますますやっかいなことになる。サポート用の枕を用意する母親が多い。好まれるスタイルは: 二重だっこ型(Double cradle hold) 二重把握型(Double clutch hold) 一人はだっこ、一人はつかむ型(One clutched baby and one cradled baby) 寝たまま型
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