賢者の石とはとは? わかりやすく解説

賢者の石とは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:55 UTC 版)

賢者の石」の記事における「賢者の石とは」の解説

中世ヨーロッパ錬金術多大な影響与えたジャービル・イブン=ハイヤーンの説に、水銀硫黄の2要素説がある。その2要素比率により卑金属貴金属生じるとした。後に塩が加わって3要素説が生まれるが、いずれにせよ錬金術師たちは常に水銀関心寄せていた。水銀原料なんらかの反応繰り返すことで賢者の石ができると考えていたようである。 水銀硫黄化合物である硫化水銀には色の異なるものがあるが、代表的なもの赤色呈する天然でも産出され辰砂という(写真)。中国不老長寿霊薬仙丹金丹原材料とされた(→錬丹術)。漢字「丹」は辰砂のことで赤色意味する水銀から金を創出できなくとも、金が溶けた水銀蒸発させることで金メッキ鍍金)を行える。金を水銀融かすと金アマルガムとなる。表面磨き上げてから金アマルガム塗り加熱すると、水銀のみが蒸発して表面に金が残る。この方法は大仏作成にも使用されている。なお、水銀蒸気水銀中毒起こす可能性が高いため、換気要するジャービルは、金を融かすことのできる王水発明していた。金を王水で融かし、乾燥させる黄色粉末塩化金酸ができる。塩化金酸水溶液金メッキ材料となる。塗布すれば表面塩化銅となり、代わりに金が析出する。 賢者の石とは黄血塩フェロシアン化カリウムではないかとの説もある。黄血塩家畜の血や皮から膠(にかわ)をとるところで作られる。この黄血塩硫酸混合した液体に金を入れて加熱すると、この液体に金が溶け込む猛毒であるため近年避けられているが、シアン化金化合物電気メッキあるいは無電解メッキ材料ひとつとして現在も使われている。 金を融かし込んだ溶液卑金属漬け銅線微弱な電気を送ると卑金属表面に金が固着する電気鍍金である。最古電池としてバグダッド電池古代中近東メソポタミアごく一部使われていたとの見解もある。

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