論文被引用数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 07:22 UTC 版)
「QS世界大学ランキング」の記事における「論文被引用数」の解説
公表された研究の引用は、国内および世界の大学ランキングで最も広く利用されている指標のひとつである。QSは 2004年から2007年までトムソン(現トムソン・ロイター)の被引用データを使用していたが、それ以降はエルゼビアの一部であるScopusのデータを使用している。5年間の被引用数の合計を大学の教員数で割ったものが評価となり、大学の評価の20%を占める。 QSは、他のシステムで好まれている論文ごとの被引用数ではなく、この方法を採用していると説明しているが、その理由は、生物医科学が全体像に与える影響を軽減するためである。その代わりに、QSは各機関の研究活動を行っている教員の密度を測定しようとしているが、芸術や人文科学分野の被引用数が比較的少ないという事実については、まだ問題が残っている。 しかし2015年以降、QSはこれまで自然科学や医学に特化した機関が受けていた優位性を排除するために、方法論の強化を行っている。この強化は「学部分野の正規化」と呼ばれ、QSの5つの主要学部分野の各機関の被引用数は、最終的な被引用数評価の20%を占めるように加重されている。 QSは、前年度のランキングにおいて、学部ごとの引用数に関するデータ収集の誤りがあったことを認めている。 Scopusのデータベースとトムソン・ロイターのデータベースには違いがある。世界の主要な大学では、この2つのシステムは多かれ少なかれ同じ出版物と引用数を収録している。それほど主流ではない大学では、Scopusのデータベースには英語以外の言語や小部数の学術雑誌が多く収録されている。しかし、掲載されている論文の被引用数が少ないため、掲載されている大学にとっては、論文あたりの被引用数が少なくなる可能性がある。この分野は、英語を母国語としない大学を弱体化させると批判されてきた。英語は最も国際化された言語であるため、引用の際にも最も多く使われている。
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