試合内容と経過
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 23:05 UTC 版)
「UEFAチャンピオンズリーグ 1998-99 決勝」の記事における「試合内容と経過」の解説
試合の序盤は緩やかな立ち上がり。中盤の要の二人を欠き、本来は右サイドのデビッド・ベッカムを中盤の底に、左サイドのライアン・ギグスを右サイドに配置するという苦肉の布陣のユナイテッドはボールを支配できず、次第にバイエルンペースになっていく。前半6分にFKからマリオ・バスラーが直接ゴールを決め、あっさりとバイエルンが先制する。巻き返そうとするユナイテッドだが本来のポジションではないギグスとベッカムの影響やバイエルンの効果的な守備によってドワイト・ヨークとアンディ・コールに良いボールを供給出来ない。前半はそのまま膠着状態のまま終了。 後半に入ってもバイエルンが終始優勢でユナイテッドは明らかにキーンとスコールズの二人を欠いた影響が出ていた。バランスの悪いユナイテッドとは対照的にバイエルンは堅実な守備から攻撃へと移り再三ゴールを脅かす。メーメット・ショルのチップキックはゴールポストに、カルステン・ヤンカーのオーバヘッドはバーに阻まれた。しかしユナイテッドも次第に糸口を見出しつつあった。猛攻にさらされながらベッカムとギグスを本来の位置に置き、テディ・シェリンガムとオーレ・グンナー・スールシャールを立て続けに投入。 試合終了が近づくにつれ、ユナイテッドは攻勢に転じていった。何度かチャンスを作るもののバイエルンの堅いディフェンスを崩せず、バスラー、ローター・マテウスを下げ、いよいよバイエルン優勝へのカウントダウンが始まろうとしていた。トロフィーにもバイエルンのリボンが巻かれ、ピッチからそれが見えたベッカムは「急に気分が悪くなり、吐き気がした。」と当時を振り返り、敗戦を覚悟したことを後に明かしている[要出典]。そして90分、ベッカムがドリブルで仕掛けCKを得る。ユナイテッドはGKのピーター・シュマイケルまでもが攻め上がってきていた。一度はクリアされたボールをギグスが拾いシュートを放ち、そのこぼれ球をシェリンガムが押し込み土壇場で同点に追いついた。 この同点劇にピッチから下がったマテウスを始めとするバイエルンの選手、サポーターが呆然とする中、さらに攻めたユナイテッドはまたしてもCKを得る。ベッカムのCKをシェリンガムがヘディングで叩き、それをスールシャールが右足で合わせ勝ち越しとなるゴールを決めた。
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