観測方法および搭載機器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:18 UTC 版)
気象衛星に搭載される観測機器は各運用国で異なるが、主に次の種類に分けられる。 イメージャー観測 光学系を主とした観測機器で、地球の画像を観測する。天気予報などで目にする衛星からの雲画像は、この光学系観測による。可視光線及び赤外線を用いる。赤外線は夜間観測のほか、雲の温度を示すため、雲高測定にも用いる。 サウンダー観測 ある一定の波長帯の電磁波を捉えて、鉛直構造、あるいは精度の高いオゾンなどのガスを観測する。静止気象衛星の系統では、アメリカのGOESに搭載されている。極軌道衛星の多くは、特定の波長帯の電波を発射し、反射される電磁波を分析して水蒸気や風、オゾンなどの分布を観測する。 宇宙環境監視システム GOESはSEM、SXIイメージャーが搭載されている。静止軌道上で、太陽から到来するX線や、高/低エネルギー荷電粒子、磁力、陽子、太陽を直接撮影して、地球上の電離層擾乱や衛星の運用警報、宇宙船外活動などに役立てることを目的としている。かつてGMS-4までは宇宙環境モニターを観測していたが、現在のGMS-5、MTSATは装備していない。 観測スケジュールは、日本、米国、欧州気象衛星開発機構などで公開されている。主だった観測スケジュールは、特に断りがない限りは次の通り(全球観測)。 毎時:日本 (MTSAT)、中華人民共和国 (FY-2)、ヨーロッパ (METEOSAT-8/9)、インド (kalpana) 3時間毎:アメリカ (GOES)、大韓民国 (COMS) 6時間毎:ヨーロッパ(METEOSAT-5/7 インド洋上空)
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