観光客へのぼったくり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 05:02 UTC 版)
東南アジアでのぼったくりは、観光客(日本人・その他外国からの観光客両方)に対して、飲食店・風俗店・小売店・交通機関(タクシー、バイクタクシー、シクロ、リクシャー)などその他あらゆる場面で行われうる。東南アジアの市場・商店などでは商品に対して「値札」が表示されていないことが多く、商品購入時には口頭で価格交渉が行われる。その際に現地での市価相当額(相場)を知らない観光客に対して市価以上の金額を提示することで、ぼったくりを行うことが通常である。 日本人観光客などは、店員が最初に告げた価格が、日本における一般的な物価(日本円)と比較して安い場合、ぼったくりを気にせず購入することも多いが、その価格は市価の数倍から数十倍にもなることがある。こうした無知が、価格を吊り上げている。 観光客だけがぼったくり価格で商品を購入することになるため、このような価格のことを日本人価格・外人価格などとも呼ぶ。逆に、市価相当の価格のことを現地人の価格ということで現地価格と呼ぶ。 タクシーなどでは、東南アジア・南アジア・中東・東ヨーロッパ・南アメリカの国家や地方では、タクシーメーターが無いもしくは価格交渉が一般的なため、相場を知らない外国人に、法外な価格を提示することがある。また、タクシーメーターがあっても(課金ボタンの連打や改造メーターで)不当な方法で課金したり、メーターを隠すことで、不当な価格を支払わせることがある。そのほか、ガソリン代を請求したり、わざと遠回りすることで、通常より長い距離を走って稼ぐなどなどの手法もある。 飲食店では、現地語で書かれた現地通貨のメニューと、英語で書かれた米ドル表記のメニューの2種類を用意し、英語メニューに現地語メニューより高い値段を記載したり、値段そのものを記載せず、会計で不当に割高な価格を支払わせることもある。 クレジットカードでの支払いでは、クレジット会社への店側が支払うべき加盟店手数料(3 - 5%)を上乗せされた額が請求されることがある。その他にも、信用照会端末に通して請求が発生したことを確認してから「このカードは当店では使えない」と言って、現金での支払いを要求し二重請求を行う手法などがある。 アジアのほか、ヨーロッパや中南米においても、日本人を標的にしたぼったくりに遭うケースが多く、海外旅行のポータルサイトやダイヤモンド社の書籍『地球の歩き方』、外務省の危険情報や在外公館に注意喚起が掲載されている。
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