西洋における解剖の歴史とは? わかりやすく解説

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西洋における解剖の歴史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 14:35 UTC 版)

解剖学」の記事における「西洋における解剖の歴史」の解説

解剖歴史古く紀元前3500年頃に古代エジプト記述され紀元前1700年頃に写筆されたエドウィン・スミス・パピルスには頭蓋縫合や脳表面の状態といったことが事細かに記述されており、この時代にはすでに人体解剖が行われていたと推測されている。 古代ギリシャ哲人であるヒポクラテスが、ヤギの頭を切り開いて脳を調べた他、様々な解剖学についての記述が、ヒポクラテス弟子編纂したヒポクラテス著作集」に記述されている。 またその100年ほど後、アレキサンドリア医師であったヘロフィロス人体解剖行ったと言われている。 しかし、宗教的道徳的見地から病理解剖非人間的な行為考えられるようになり、従来の定説では人体解剖厳しく禁じられる至ったといわれている。古代における医学集大成をなしたガレノス数多く解剖行ったが、人体解剖禁じられていたためにブタサルヤギなどの動物解剖せざるを得ず人体からかけ離れた知識残存していた。ただし、例えローマ教皇ボニファティウス8世1300年解剖涜聖罪に定めたが、直接解剖行為禁止したものではなく宗教的見地から遺体地上へ放置等を禁じた内容だったといわれている。 再び解剖学活発な動き見せたのはルネサンス期である。1500年代に入るとボローニャ大学体系立てた解剖学の研究始められ1543年パドヴァ大学アンドレアス・ヴェサリウス実際に解剖して見たものを詳細に著したDe humani corporis fabrica”(人体構造)を出版し近代解剖学の基礎築いた18世紀にはパリ大学でもウィーン大学でも解剖講義実施されていた。ただし、これが臨床医学基礎となる病理解剖学位置づけられるものかは更なる考察が必要とされている。 病理解剖学臨床医学結び付くのはマリー・フランソワ・クサヴィエ・ビシャなどの相互調整結果であり19世紀以後のことである。

※この「西洋における解剖の歴史」の解説は、「解剖学」の解説の一部です。
「西洋における解剖の歴史」を含む「解剖学」の記事については、「解剖学」の概要を参照ください。

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