西村孝次とは? わかりやすく解説

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西村孝次

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/29 08:48 UTC 版)

1949年

西村 孝次(にしむら こうじ、1907年11月17日 - 2004年6月29日)は、日本の英文学者、文芸評論家翻訳家。元明治大学教授。

小林秀雄の従弟。弟の西村貞二は西洋史学者で東北大学教授を務めた。孫は元プロサッカー選手の西村卓朗

来歴

京都市で約400年続いた仏書店で西村重右衛門(第十三代)の長男に生まれる。家業を継ぐはずだったが1923年に店が破産。進路に迷っていた時、京都へ来た小林秀雄から文学の道を勧められる。 1925年京都府立第一商業学校卒、1929年関西学院英文科卒、学費のため一年半ゼネラルモーターズに勤め、1934年東北帝国大学法文学部英文科卒、創元社の原稿閲読者などを務める[1]。 1939年夏に、中村光夫吉田健一山本健吉伊藤信吉らと同人誌『批評』(を創刊、英文学の翻訳、文芸評論などを寄稿。 戦後は鎌倉文庫嘱託をへて、1949年より明治大学英文科教授、1978年定年退職。

1962年「一八世紀初期イギリスにおける文学と政治の問題 スウィフトを中心として」により東北大学文学博士。 1980年代に「オスカー・ワイルド全集」個人全訳を成し遂げた。 北米ロレンス協会名誉会員。日本ワイルド協会名誉顧問。

著書

  • 『批評と信仰』(文林堂双魚房) 1943
  • 『言語と文化』(目黒書店) 1946
  • 『現代文芸論』(壮文社) 1948
  • 『文学の裏窓』(鱒書房) 1955
  • ヘミングウェイ』(日本書房) 1960
  • 『生活作法』(紀元社) 1961
  • 『ロレンスの世界 現代の証人として』(中公新書) 1970
  • 『休み時間の英文学』(青土社) 1981
  • 『わが従兄・小林秀雄』(筑摩書房) 1995
  • 『魅惑の女 ひとつのイギリス近代史』(研究社) 1996
  • 『アメリカ文学の形成』(志賀勝, 荒川龍彦共著、世界文化社) 1948

主な翻訳

オスカー・ワイルド

  • ドレアン・グレイの画像』(オスカー・ワイルド、岩波文庫) 1936、のち改版 1967
  • 『芸術論』(ワイルド、筑摩書房) 1941、のち新版
  • サロメ / ウィンダミア夫人の扇』(ワイルド、新潮文庫) 1953、のち改版
  • 幸福な王子 / 夜鶯と薔薇』(ワイルド、新潮文庫) 1953、のち改版、のち『全集2 短篇小説・童話』(出帆社)
  • 『獄中記 選集 第5巻』(ワイルド、創元文庫) 1953、のち『全集9 完本・獄中記』(出帆社)
  • 『オスカー・ワイルド全集』全6巻(青土社) 1980 - 1989

ロバート・ルイス・スティーヴンソン

主要論文

脚注

  1. ^ 飯田武郎, 「故西村孝次先生追悼」『D・H・ロレンス研究』( 2006年 2006巻 16号 p.78-94, 日本ロレンス協会, doi:10.11173/dhlawrencestudies1991.2006.78



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