西尾口駅とは? わかりやすく解説

西尾口駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/11 09:07 UTC 版)

西尾口駅
高架下にある改札(2019年2月)
にしおぐち
NISHIO-GUCHI
GN08 桜町前 (1.2 km)
(0.8 km) 西尾 GN10
所在地 愛知県西尾市寄住町柴草7 - 3
駅番号 GN09
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 西尾線
キロ程 14.2 km(新安城起点)
駅構造 高架駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
494人/日
-2022年[1]-
開業年月日 1930年昭和5年)4月3日
備考 無人駅駅集中管理システム導入駅)
* 1944年碧海西尾口から改称
* 1989年高架化
岡崎新方面[2]

久麻久 (0.6km)
(0.9km) 西尾


キロ程:11.8km(岡崎新起点)
休止年月日:1943年(昭和18年)12月16日
廃止年月日:1959年(昭和34年)11月25日
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西尾口駅(にしおぐちえき)は、愛知県西尾市寄住町柴草にある、名鉄西尾線である。駅番号はGN09

概要

隣の西尾駅まで約800mしか離れておらず、利用者も非常に少ないため、かつては一部の普通も通過していた。現在は全ての普通列車が停車する。当駅を通る線路は直線であるため、当駅のホーム端から西尾駅のホームを見ることができる。

2006年平成18年)2月、西尾線への駅集中管理システムの導入に伴う設置費用の軽減のため、名鉄は1日の乗降客数が300人以下の駅を廃止することを関係自治体に通告したが、市街地にある駅は除外することとしたため、西尾口駅はこれに該当し廃止を免れている。

歴史

  • 1928年昭和3年)
    • 8月5日 - 碧海電気鉄道(碧電)が碧電西尾口駅(仮駅)を現在地より約200 m新安城方に開業[3][4][5]。軌間1,067 mm・直流1,500 V電化[6]。至近に愛知電気鉄道(愛電)の西尾線(元・西尾鉄道。非電化・軌間762 mm)があったが連絡していなかった。
    • 10月1日 - 西尾駅移転に伴って愛電西尾線のルートが変更され、碧電もそれに合わせて西尾駅まで延伸開業[7]。愛電西尾線は碧電線との合流地点(現在地付近)に連絡駅として西尾口駅(仮駅)を開業[4]。碧電も碧電西尾口駅(仮駅)を廃止して同地点に西尾口駅(仮駅)を設置して接続する[5][8]。また愛電西尾線は碧電線との直通運転のため、西尾口駅(仮)以南の直流600 V電化・軌間1,067 mm改軌を実施(碧電線は直流1,500 Vから600 Vに降圧して対応)[9]。岡崎新・西尾口(仮駅)間は非電化・軌間762 mmのため、当駅が乗換駅となる。
  • 1929年(昭和4年)4月1日 - 岡崎新・西尾口(仮駅)間の電化・改軌が実施され、岡崎新駅方面からも西尾方面へ直通運転が実現[10]。乗換駅としての役目を終えた西尾口駅(仮駅)は廃止される[4]
  • 1930年(昭和5年)4月3日 - 地元からの駅復活要望により再開業。事業者ごとに駅名が異なり、愛電は西尾口駅、碧電は碧海西尾口駅と呼称[4]
  • 1935年(昭和10年)8月1日 - 愛知電気鉄道が名岐鉄道と合併して名古屋鉄道が発足。西尾口駅が同社西尾線の駅となる[11]
  • 1943年(昭和18年)12月16日 - 西尾線岡崎新・西尾駅間休止に伴い西尾口駅休止[11]
  • 1944年(昭和19年)3月1日 - 碧海電気鉄道が名古屋鉄道へ合併。碧海西尾口駅が同社碧西線の駅となり、西尾口駅に改称(休止中の西尾線西尾口駅と駅名を統一)[4][12]
  • 1948年(昭和23年)
    • 5月16日 - 碧西線が西尾線に改称され、西尾口駅が改めて西尾線所属となる[13]
    • 11月1日以前 - 無人化[14]。乗車券は委託販売に移行[4]
  • 1959年(昭和34年)11月25日 - 休止中の(旧)西尾線廃止により、休止中だった(旧)西尾線西尾口駅も廃止扱いとなる[15][11]
  • 1970年(昭和45年)頃 - 乗車券の委託販売が廃止される[4]
  • 1989年平成元年)7月2日 - 高架化[16]
  • 2007年(平成19年)11月14日 - トランパス導入。
  • 2008年(平成20年)6月14日 - 当駅(駅構内は単線) - 西尾駅間の約600 mを複線化[17]
  • 2011年(平成23年)2月11日 - ICカード乗車券「manaca」供用開始。
  • 2012年(平成24年)2月29日 - トランパス供用終了。
西尾駅周辺の線路変遷

駅構造

4両編成対応の単式1面1線ホームの高架駅駅集中管理システム西尾駅管理)導入の無人駅manaca対応。トランパス対応工事の際に同時に多目的トイレが設置されている。エレベーターは設置されていない。

1989年平成元年)7月に完成した連続立体交差事業の際、将来の2面2線化に対応可能な構造に作られている。2008年(平成20年)6月14日に当駅(駅構内は単線)から隣の西尾駅までの約600mが複線化された[17]

のりば

路線 方向 行先
GN 西尾線 下り[18] 新安城金山名鉄名古屋方面[19]
上り[18] 西尾吉良吉田方面[19]

配線図

名古屋鉄道 西尾口駅-西尾駅 構内配線略図

桜井
新安城
名古屋方面

吉良吉田方面
凡例
出典:[20]


利用状況

  • 「移動等円滑化取組報告書」によると、2020年度の1日平均乗降人員は450人である[21]
  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は418人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中266位、 西尾線・蒲郡線(23駅)中20位であった[22]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は143人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中326位、 西尾線・蒲郡線(24駅)中24位であった[23]
  • 『愛知県統計年鑑』によると2010年度の1日平均乗車人員は162人[24]である。

近年の1日平均乗車人員は下表の通り。

年度 1日平均
乗車人員
1995年 69 [25]
1996年 77 [26]
1997年 80 [27]
1998年 86 [28]
1999年 86 [29]
2000年 92 [30]
2001年 97 [31]
2002年 98 [32]
2003年 97 [33]
2004年 98 [34]
2005年 100 [35]
2006年 105 [36]
2007年 137 [37]
2008年 195 [38]
2009年 170 [39]
2010年 162 [24]

かつては西尾線で最も利用客が少ない駅であったが近年は増加傾向にあり、堀内公園駅を抜いている。

駅周辺

主な施設

バス路線

その他

  • 2019年10月8日、普通列車が誤って当駅を通過するアクシデントが起きた[40]

隣の駅

名古屋鉄道
GN 西尾線
特急急行
通過
普通
桜町前駅 (GN08) - 西尾口駅 (GN09) - 西尾駅 (GN10)
(旧)西尾線
久麻久駅 - 西尾口駅 - 西尾駅

脚注

  1. ^ 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年7月17日閲覧。
  2. ^ 『鉄道停車場一覧. 昭和12年10月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  3. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年8月24日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  4. ^ a b c d e f g 服部重敬『西尾線・蒲郡線・三河線・挙母線・岡崎市内線』 4巻、フォト・パブリッシング〈昭和-平成時代の名古屋鉄道〉、2025年、47頁。ISBN 978-4802135245 
  5. ^ a b 日本鉄道旅行地図帳 追加・訂補 7号 東海 - 鉄道フォーラム
  6. ^ 白井昭「600 V時代の名鉄 西尾蒲郡線(前編)」『鉄道ピクトリアル』第809巻、電気車研究会、2008年10月、108-109頁。 
  7. ^ 澤田幸雄、長谷寛『西尾鉄道開業百年よもやま話 「けいべん」から「パノラマスーパー」まで』西尾鉄道開業100年記念誌刊行会、2014年、20頁。
  8. ^ 「地方鉄道運輸開始」『官報』1928年10月8日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、948-949頁。 
  10. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、948頁。 
  11. ^ a b c 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、45頁。 ISBN 978-4107900258 
  12. ^ 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、44頁。 ISBN 978-4107900258 
  13. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、980頁。 
  14. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、869頁。 
  15. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1002頁。 
  16. ^ 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年、255頁。 ISBN 978-4777013364 
  17. ^ a b 愛知県における鉄道網整備の状況 - 愛知県
  18. ^ a b 路線別時刻表|電車のご利用案内|名古屋鉄道”. 2025年1月14日閲覧。
  19. ^ a b 西尾口(GN09)(にしおぐち) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  20. ^ 巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」(『鉄道ピクトリアル No.816 2009年3月号臨時増刊』電気車研究会、2009年)
  21. ^ 令和2年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  22. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  23. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  24. ^ a b 平成24年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  25. ^ 平成9年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  26. ^ 平成10年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  27. ^ 平成11年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  28. ^ 平成12年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  29. ^ 平成13年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  30. ^ 平成14年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  31. ^ 平成15年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  32. ^ 平成16年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  33. ^ 平成17年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  34. ^ 平成18年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  35. ^ 平成19年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  36. ^ 平成20年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  37. ^ 平成21年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  38. ^ 平成22年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  39. ^ 平成23年度刊愛知県統計年鑑 第10章 運輸,通信 鉄道(JRを除く私鉄)駅別乗車人員
  40. ^ 普通列車が停車予定の駅を誤って通過 名鉄・西尾線(中京テレビ)

関連項目

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