蛍光管の点灯方式や省エネタイプ管の互換性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 03:56 UTC 版)
「蛍光灯」の記事における「蛍光管の点灯方式や省エネタイプ管の互換性」の解説
事故を防ぐため、照明器具の始動方式に合った蛍光管を使用する必要がある。 特に、複数方式に対応するランプフリーの安定器を搭載しているなど方式そのものは問題がない場合であっても、器具全体としては管の支持方法やカバーの取り付け、放熱設計など種々の制約により適合ランプを限定している場合があるので、たとえ下記記述で互換性があるとされる場合であっても、取扱説明書や器具本体の表示等を必ず確認すること。 ラピッドスタート管 基本的にすべての器具で物理的に取り付けられれば使用可能である。例外として省エネ管(36 W)をグロー式器具に使うのは好ましくない。なぜならば、ラピッドスタートタイプの省エネ管は低電圧大電流で省エネにしているためである(ランプ電流: FLR40: 0.435 A、FLR40S: 0.42 A、FLR40S36: 0.44 A)。ラピッドスタート式の省エネ管をグロー式器具に取り付けると、安定器に過電流が流れ、最悪の場合安定器が焼損する。 取り付け可能であれば以下のHfインバータ専用管の代替として使用可能である。 グロースタート管 グロースタート式器具専用である。ラピッドスタート式器具に装着した場合、通常のFLランプは始動性がやや悪いが点灯することがある(2灯式直列及びリードピーク形ラピッドスタート安定器では点灯しやすい)が、一部のランプは放電開始しないものもある。省エネタイプの40形以上のランプFL40SS37等は装着しても放電開始しないことが多い(安定器の種類、周囲温度、近接導体の有無等より極まれに点灯することがある)。また非常に寿命が短くなる。取り付け可能であれば以下のHfインバータ専用管の代替として使用可能である(但し点滅の多い場所にはあまり適さない)。グロースタートタイプの省エネ管は中電圧小電流の設計であるため(ランプ電流:FL40:0.435 A、FL40S:0.42 A、FL40SS37:0.41-0.415 A)、低温での使用には不向きである(使用推奨温度:FL40SS37 - 10–40 °C)。 高周波点灯専用管(Hf管) このランプは特に注意が必要である。銅鉄安定器式ラピッド器具に装着した場合始動が悪いことがある。電子式ラピッドスタート安定器器具に装着した場合ランプ電圧の上昇により、電子回路が過熱の危険がある(最悪、安全機能が働き器具が使用不可となる)。グロースタート器具に装着した場合、温度や電圧変動により再始動を繰り返すことがあるので適さない。逆にHf器具はランプフリー化が進みランプ指定がなくなりつつあるが、Hf管のみ指定の器具もあるので注意が必要である(本来の明るさにならない、エンドバンドが出やすい、器具サイズの問題でHf管しか収まらない等)。
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