薬用植物の用いられる形態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 00:12 UTC 版)
薬用植物の用いられ方は、現代では次のようなものがある。 そのまま植物の形で用いる方法 簡単な加工をして用いる方法(生薬) エキス剤にして用いる方法 例えば、漢方製剤など。日本のイチョウも日本国外で製剤として用いられている。 有効成分だけを抽出・単離し製剤として用いる方法 例えば、ジギトキシン、ベルベリン、コデイン、モルヒネなど 成分を抽出しそのままでなく、さらに化学構造を変化させてから用いる方法 例えば、ジオスゲニンを元にしてコルチゾンなどのステロイドホルモンが作られている。 薬草にも薬害はあり、中には生命に関わる毒を有するものもあり、使用の仕方によっては、薬にも毒にもなる。中国では医食同源の考え方があり、病気を防ぐ食物と病気を治す薬はともに自然物から取り、その薬には上薬・中薬・下薬があり、二千年以上の歴史の中で、その使用用法を明らかにしてきた。民間で用いる場合には、上薬である滋養強壮・保険に役立つものか、中薬で穏やかな薬草が用いられるべきで、毒が多い下薬は外用に限るべきだという意見がある。漢方では主に薬草を使用しており、患者の体質や状態に合わせて、いくつかの薬草を配合する。配合の比率により陰陽・気味の効果が増したり、有毒作用を変えたりして、患者に適応した処方をするため、素人にはできないとされている。民間薬は、1種類の使用が多く、2種類混ぜる場合でも同じ薬効がある薬草を選ぶべきとされる。薬草は必ずしも万人に同じように有効であるとは言えず、いろいろ試して患者に適合したものを見つける方法が採られる。
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