自然の記録
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 01:02 UTC 版)
「デルスウ・ウザーラ (書籍)」の記事における「自然の記録」の解説
ウスリー川流域やシホテアリニの自然について、アルセニーエフは旅の中で書き留めている。草食動物ではノロジカ、アカシカ、リス、ジャコウジカ、ヘラジカなど。肉食や雑食動物ではクマ、ヤマネコ、アカオオカミ、カワウソ、フイリアザラシ、イノシシなど。鳥類については、森と海辺に大きく分けてまとめて記録している。 アルセーニエフは、タイガを考える時に最もふさわしい場所としてシナンツァの森をあげている。樹木はタモ、エゾノダケカンバ、ハンノキ、エゾマツ、オガラバナ、ウラボシザクラ(英語版)、ヤナギ、ドロノキ、シベリアマツ、ハシドイなどで、森の縁や低い林はエゾコウギ、ヤマブドウ、クズの茂みになっている。 動植物のほかに、興味深い自然現象にも触れている。海の光、蜃気楼、身体が沈んでしまう浮砂などが記されている。山火事の影響もあちこちに残っており、デルスウの回想によれば、約20年前の山火事でスンガリー川流域からシホテアリニにトラの集団移動が起きたという。アルセーニエフは休息時の夕暮れや夜空を美しいと表現してたびたび書いているが、デルスウは天体への関心は低かった。 アムールトラ。旅を通して何度か出会う。焚火が消えるのを待って野営地を襲った個体もいた。 クズリ(アルフレート・ブレーム画)。アルセーニエフらが目を離したすきに、隊の荷物を荒らした。 コケモモ。アルセーニエフとデルスウは道中に生えているコケモモを食べて飢えと渇きをしのいだ。
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