自然への注目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 13:04 UTC 版)
ルネサンス以来、自然学の発展は続き、この時代にも自然史(博物学)の隆盛が続いた。産業革命を可能にした蒸気機関の発明などは、この時代の成果の結実ともいえる。自然研究が産業の隆盛と結びつくことに注目した王侯は、学芸の保護振興のために、特権をもつ研究者の協会を認可し、あるいは自ら設立した。イングランドのロイヤル・アカデミーやフランスのフランス王立科学アカデミーはその好例である。一方で、大航海時代以来ヨーロッパが接触するようになった他地域の文化、アメリカやアフリカ、オセアニアの民族は、キリスト教中世においては絶対視された人間と自然の間の懸崖への確信を動揺させ、自然と人間の関係を再考させるとともに、その中間段階として理論的に構想された、社会を作る以前の段階にある「自然人」(homo naturalis)の概念を生み出す一因ともなった。
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