自動車メーカー連合との対立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/10 18:21 UTC 版)
「コンコルド協定」の記事における「自動車メーカー連合との対立」の解説
1990年代までのコンコルド協定は、閉鎖的な環境の中で持ちつ持たれつの関係で成り立っていた。しかし、2000年代に入ると大手自動車メーカーがワークス体制で参戦するようになり、エクレストンがF1の商業権から得られる利益の大半を得ていることに反発する動きを見せるようになる。 2001年にはフィアット(フェラーリの親会社)、ルノー(当時既にベネトンを買収済み)、BMW(当時はウィリアムズにエンジンを供給)、メルセデス・ベンツ(当時マクラーレンにエンジンを供給)、フォード(当時ジャガーとコスワースエンジンを保有)の5社が、コンコルド協定が切れる2008年より新シリーズ「グランプリ・ワールド・チャンピオンシップ」(Grand Prix World Championship(GPWC))を立ち上げることを発表した。 これに対し、エクレストン側もGPWCメンバーの切り崩しに乗り出し、2005年にはフェラーリがGPWCを離脱して2008年以降の新コンコルド協定の覚書にサイン。またフォード(ジャガー)が2004年限りでF1から撤退してしまったため、GPWC側は新たにホンダとトヨタの2メーカーを加え、名称を「グランプリ・マニュファクチャラーズ・アソシエーション」(Grand Prix Manufacturers' Association(GPMA))と改称した。 ただ、これらの動きはいずれも「メーカーがエクレストン側からより多くの利益を引き出すためのブラフ」と見られており、本気でメーカー側が新シリーズを立ち上げると予想していた者は少なかった。実際2006年5月にはGPMAが新コンコルド協定の交渉に臨むことを表明。同年8月にはトヨタが「GPMAは一定の役割を終えた」としてGPMAを脱会。2007年2月にはトヨタより前から離脱の噂が出ていて実際活動もしていなかったルノーも離脱し、シリーズ分裂騒動は一旦収束した。
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