自動車メーカーによるライセンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 15:17 UTC 版)
「ミニカー (玩具)」の記事における「自動車メーカーによるライセンス」の解説
かつてはミニカーの発売に対し、キャラクター商品を除き、オリジナル自動車メーカーやレーシングチームの許可の必要がなかった。一方1990年代以降は企業の知的財産権意識向上などにより、基本的に実車メーカーに許可を得ないと商品化ができなくなっている。こうした版権許可の中には変わったものも存在しており、具体的な例として以下のものを挙げる。 1999年、フェラーリはアメリカのマテル社とミニカーの製造・販売における独占契約を締結。これ以降、同社以外でフェラーリの模型の発売は一切不可能となった。そのため、一時はフジミやハセガワなどのプラモデルメーカーの製品は販売ができなくなり中古市場で高値で取引された。その後、組み立てモデルに関してはライセンスが下りるようになり、2000年代半ばには再び市場に流通する様になった。完成品モデルに関しては、マテル社の正規輸入代理店である京商が製造・発売権を有しており、マテルと異なる価格帯で販売することを条件に契約が更新されており、京商製のフェラーリ模型はコンビニエンスストア限定流通品を除き、マテル製の物よりも高額な価格帯で販売されていた。他には、アシェット・コレクションズ・ジャパンがフェラーリの公式ライセンスを取得し、刊行している雑誌「フェラーリコレクション」にミニカーを付属させたりしている。2010年、マテルはフェラーリとの契約を継続したが、2014年末をもってフェラーリとの契約が終了し、2015年からフェラーリは「ブラーゴ」「マイスト」ブランドを傘下に持つメイ・チョングループと契約を締結した。メイ・チョングループではフェラーリ車の製品化権を他社に販売する契約も結んでおり、これ以降は事実上、フェラーリ車のミニカー製造・販売権は一社独占ではなくなっている。 このような版権契約は、安定した品質で製品化してきた大手メーカーの発売・製造が制限されることもある。
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