脈動の検出方法とその特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/08 08:55 UTC 版)
「地震学における脈動」の記事における「脈動の検出方法とその特性」の解説
脈動は特性上、地球上のあらゆるところで観測が可能である。 海波からの卓越した脈動は、特徴的な波の周期に由来し、約4から30秒にピークを示す。この脈動の波には2つのピークが存在しているといわれる。その中でも16秒に近い周期の波は弱い波として現れ、その発生は浅い海で発生する表面張力波によって説明できる。これらの「弱い」脈動は生成する海波の周期に近い周期を示し、通常一次脈動と呼ばれる。一方短周期の比較的強い脈動は、内部擾乱にも起因するところがあるものの、等周期の反対方向に伝搬する波による相互作用によって励起される。(定常波)この波は脈動を励起させる海の波の半分の周期半分であり、二次脈動といわれる。”Earth Hum”と英語で表記されるのも、脈動はいわば地球の自由振動といえ、また常に検出可能な波であることに由来する。周期300秒までの間は、垂直方向に現れる波がほぼRayleigh波に対応するが、重力による表面張力波や海底環境によっても左右される。この垂直成分の波は大陸棚と深海底の間の移行領域と呼ばれる割れ目から発生している可能性が否めない。 その結果、二次脈動から長周期脈動までの解析は地殻構造を知る手掛かりになると予測できる。この解析は主に季節間における変動または数十年にわたる変化を推定するために用いられる。これらの解析には地震波や表面波の伝搬についての知識に富んでいる必要がある。
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