胎児における造血とは? わかりやすく解説

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胎児における造血

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 14:48 UTC 版)

赤血球」の記事における「胎児における造血」の解説

上で説明しているのは出生後ヒト造血であるが、胎児造血出生後とは様相が違う。まずは胎生15-18日頃卵黄嚢において一次造血始まり胚型赤血球産出される。胚型赤血球胎生4週以降血液循環行って酸素運搬する一次造血産出される胚型赤血球胎生5-6週頃から始まる二次造血による胎児型赤血球および成体型(出生後の)赤血球とは大きく異なる。胎生初期卵黄嚢作られる胚型赤血球胎児型赤血球および成体赤血球比べて4-5倍の大きさがあり、成熟して脱核はせず有である。形態的には赤芽球に似るが、胚型赤血球ヘモグロビン胎児型ヘモグロビンとも出生後赤血球ヘモグロビンとも違うものである。この胚型赤血球胎生10週頃には消滅するヒトでは胎生5-6週目辺りから肝臓での造血が始まる。この肝臓で始まる造血生み出される赤血球成人赤血球と同じ造血幹細胞から産出され、同じ大きさ構造であり、赤血球細胞核脱核する。この胎児型赤血球ヘモグロビンこそ主として胎児型ヘモグロビン成体型とは違うものの出生後造血直接繋がるものであってこれを二次造血という。肝臓での造血3-6ヶ月頃は造血中心であり、胎生6-7ヶ月肝臓での造血ピークに達する。また脾臓での造血も加わる。これらの肝臓脾臓での造血ピーク迎えた後に減少し出生時には終了する骨髄での造血胎生4ヶ月頃から始まり徐々にその役割増していく。6-7ヶ月以降骨髄造血中心となり出生時には唯一の造血器官となる。胎児赤血球では妊娠のごく初期には胚型ヘモグロビンを含むが、まもなく胎児赤血球胎児型ヘモグロビン (HbF) を含むようになる妊娠期間大部分では胎児赤血球ヘモグロビン胎児型ヘモグロビン (HbF) が大半占め成体ヘモグロビン (HbA) はわずかであるが、出生が近づいていくにつれ成体ヘモグロビン (HbA) は急激に割合増していく。妊娠中期にはヘモグロビンのほとんどを占めていた HbF は、出生時にはヘモグロビンの60-80%になり、あるいは別の資料では妊娠末期臍帯血ヘモグロビンでは平均83%が HbF であるとされるが、出生後には急激に HbA に置き換わっていき、生後6ヶ月では HbF は3%程度まで減り成人ヘモグロビンでは HbA97%、HbA2 が2%HbF1%以下の割合になる。HbFHbA より高い酸素親和性持ち胎内での低い酸素濃度下での酸素運搬適している(HbA酸素濃度の高い環境肺呼吸)での酸素運搬適している)。

※この「胎児における造血」の解説は、「赤血球」の解説の一部です。
「胎児における造血」を含む「赤血球」の記事については、「赤血球」の概要を参照ください。

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