細倉鉱山の地質学的特徴と鉱床
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/06 02:43 UTC 版)
「細倉鉱山」の記事における「細倉鉱山の地質学的特徴と鉱床」の解説
細倉鉱山の鉱床は脈状に鉱石が分布している鉱脈鉱床である。鉱脈は約2000万年前の新第三紀中新世初期に形成された、凝灰岩・安山岩・流紋岩からなるグリーンタフ層の割れ目に発達している。鉱床の形成年代はグリーンタフ層が形成された後の、500-1000万年前の新第三紀であると考えられる。 細倉鉱山では鉱床地帯を中心にドーム状の構造が観察され、鉱床は東西約5キロ、南北約3キロ、地表に露頭となっている部分から約500メートルの深さまで分布している。鉱脈は全部で160本以上あり、鉱床が延びている方向は、北西ー南東方向、北東ー南西方向、東ー西方向、北ー南方向の4つの方向に分類されるが、多くの鉱床は北東ー南西方向へ延びており、また東ー西に延びる鉱床は細倉鉱山東部に分布しており、他のタイプよりも鉱脈の規模と鉱石の品位が著しく優れている。160本以上の鉱床が4つに大別される方向に延びているため、全体として見ると細倉鉱山の鉱床は網の目が複雑に絡み合ったような構造をしている。主要な鉱脈は10本あって、鉱脈の幅は最大部分では12メートルから15メートルに及ぶが、平均すると1.3メートルである。最大の鉱脈は総延長2200メートルに達するが、平均の長さは400メートルである。鉱脈の主要鉱物は方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄鉄鉱であり、銀、銅、ビスマス、カドミウムなども産出した。
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